『 Giving 』
さて、今回紹介する本は『 Giving 』です。
著者は、みなさんご存知のアメリカ前大統領 Bill Clinton (ビル・クリントン)です。
クリントンは現在、ニューヨークに事務所を構え、自身の大統領 時代の出来事や、今後の世界のあり方についてなどをテーマにし、世界中で講演会活動などを行っています。 講演の中で、クリントンが強く訴えかけていること。それが、この本のテーマとなっている「私たちそれぞれがどのように世界を変化させることができるか」ということです。
この本では、身近な場所から遠い世界まで、企業や組織、そして個人によって行われている社会貢献や問題解決の方法を紹介しています。そして、これらの活動は、収入や時間、年齢やスキルに関わらず行うことができると、クリントン自らの経験や近年の活動を通して感じたことを、読者と分かち合うために書いたと述べています。
例えば、
・ルワンダで貧しい人々への医療活動に生涯をささげ、自身はバスに住むポール医師
・ジンバブエで学校にノートなどの文房具を届ける組織を設立したアメリカ人の夫婦
・クリーニング屋で生計をたて、150000ドルを黒人の生徒の奨学金として寄付した75歳のマッカーティー氏
・非行少年のためにテニススクールを設立したアンドレ・アガシ氏
・ウガンダのある村にヤギ12頭をプレゼントしたある組織
・カルフォニアの海岸を清掃する6歳の少女
など、有名、無名を問わず世の中の問題を解決するために活動している人の“Giving”を紹介し、時間やアイディア、スキルによる社会貢献が、金銭的貢献と同等であることを示しています。
また、この本では、環境対策において先進的な企業、適正な賃金、労働環境の維持を促進している世界中の企業についても記しています。「私たちはやれることに限界がある。私の願いは、この本に登場する人々の話が読者の心に響くことだ。そして、市民活動やサービスが 世界を変える大きな要因となることを証明したい」
クリントンは“giving”という手段が、いかにして政府の方針を変化、改善、維持する効果的な手段となり得るかを示しています。 そして、私たちが個人として「何が出来るか?」「どんなステップを踏めるか?」「いくら使えるか?」「なぜ私たちの“giving”が そんなにも大切なのか?」を述べています。
2004年に出版されベストセラーとなった自叙伝『My Life』では、クリントンの考えや活動よりも“不適切な関係”について読者の目が向いた感がありましたが、今回の本は、ゴシップネタ無縁の社会性の高い本に出来上がっています。
クリントンは、大統領在任中に多くの人々に大きな影響を与えて きました。そして、大統領の任期が終えてからも、この本を通し 世界中の人々に大きな影響を与えていく人物であることは間違いありません。







