『 Microtrends 』

副題 : The Small Forces Behind Tomorrow’s Big Changes
タイトル訳 :小さな流行 - 小さなことに潜む大きなチャンス
さて、今回紹介する本は『 Microtrends 』です。
著者は、米国のPR会社「Burson-Marsteller」社のCEO、Mark Penn (マーク・ペン)です。
出版にあたり、著者が広報戦略アドバイザーを務めた、世界の政治・経済を代表する2人からのコメントが寄せられるなど、ワシントンポスト紙で“米国政府で最も無名で影響力のある人物”と評された人物です。
「この本のアイディアは、読者の世界の見方を新しくするだろう」(ビル・クリントン)
「ペンは、米国の変化をつくっているものを読み取る頭脳とセンス を持っており、読者はページをめくるたびにマイクロトレンドを 見ることになるだろう」(ビル・ゲイツ)
この本で著者は、“今日の世界では、小さなグループが大きな衝撃を起こす”ということを、規模は小さいながらも増加傾向にある人間集団を例示しながら、世の中を理解する新しい考え方について話をしています。
著者は、96年のクリントン元大統領の再選挙の際、「Soccer mom =子育てに忙しい白人女性」が選挙の鍵を握る有権者層と捉え、選挙の勝利に結びつけたという著者の有名な実績を例としながら、ビジネスや政治、私たちの生活に大きな影響を与えている「micro-trends」を見つけることの重要性を述べています。
今回、利用できるいくつかのデータを用い、著者は宗教や余暇、政治、家族生活に潜んでいる、私たちの生活に影響を与える70以上のmicrotrendsを特定し紹介しています。
取り上げられているmicrotrendsは、例えば、
・引退後も働く人々
・編み物をする10代の若者たち
・社交的になろうとしているオタク
・子供たちと過ごすことに時間を費やす、晩婚の父親たち
・IT技術を使いこなす女性たち
などなどです。
アメリカは、もはや「人種のるつぼ」ではなく、個性とそれぞれの生活様式の集合体であり、読者は「今、何が起きているのか」を 知るために本書のデータは有効だと述べています。
マネジメントの大家、ピーター・ドラッカーは、2002年出版の著書 『ネクスト・ソサエティー:歴史が見たことのない未来がはじまる』の中で、「日本の最大の問題は経済ではなく社会である」として、来るべき未来を予測、そこで生じる問題や脅威、機会を明らかにしています。
ドラッカーが述べていた“社会の変化に着目する”ことの重要性を、著者のペンは、一歩踏み込んで具体的に述べているのがこの本でしょう。
著者は言っています。 「Microtrendsを理解している人々は成功するだろう」と。
この本は、ビジネスの成否を左右し、流行をつくり出し、私たちの生活を変化させるmicrotrendsをどうやって見つければいいのかのヒントを私たちに与えてくれます。
「社会の変化なんていう大局観は、自分のビジネスには関係ない」と思う人が大半だと思いますが、“小さなことが大きな影響をつくる”とこの本で述べているように、社会の小さな変化に常にアンテナをはるように心がけていきたいものです。






