アメリカのビジネス書からビジネスのトレンドを読み解く
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2008年7月11日

『 Transparency 』

Warren G. Bennis, Daniel Goleman , James O'Toole
Transparency
副題 : How Leaders Create a Culture of Candor

タイトル訳 :透明性 ~いかにして誠実な企業文化をつくるか~

今回、紹介するアメリカのビジネス書は『Transparency』(透明性)です。本書では、高度な情報技術が発達した現代において、企業、行政、社会団体の違いに関わらず、いかにして透明性の高い誠実な組織文化を作るか、どのようにしてその文化を保持していくのかなどを解説しています。

本書の著者Warren G. Bennis、 Daniel Goleman 、James O'Toole の3名は、企業の社長や大学の教授を務め、これまでマネジメントやリーダーシップに関する何冊もの書籍を執筆しています。

現代という時代は、インターネットなどの高度な情報技術によって、どんな情報も簡単に手に入るようになりました。組織のどのような組織の良い情報も悪い情報も、完全に隠し通すことは不可能です。これは新聞やテレビがメインのメディアだった時代とは異なります。企業においては、社員、株主、消費者問わず、誰でも企業情報にアクセスできるようになりました。

このような時代において、永くライバルに勝ちつづけることができるのは、"できる限り
秘密をなくしている文化を持つ"組織であると、著者は述べています。これは、企業においては、情報が正確に、適切なタイミングで、社員→経営陣、企業→株主、企業→求職者に伝わっている企業が勝ち続ける企業であるということです。

本文では、世界的優良企業「GE」における事例を取り上げています。この事例では、経営陣がある商品に関する重要決定を行おうとした際、財務を担当している社員から、消費者の家計状況に関する情報が適切なタイミングで報告されたために、経営陣は一部の情報による間違った決定を行わなくてすみました。

また、著者は、情報を正直に発信している企業は、消費者、投資家、求職者からも信頼されるということも、事例を含めながら述べています。

このように、経営陣や社員が、自社の透明性(Transparency)について強く意識し、時代に即した仕組みを構築していくことで、信頼される"秘密のない(No Secrets)"な企業になれるということが述べられています。


本書で述べられていることは、企業という大きな組織だけではなく、4~5人から成るチームや組織についても同様でしょう。組織に関わる者同士が、良い情報も悪い情報も流通させながら意思決定を行っていくことは、組織の大小に関わらず重要です。

企業不祥事が頻発し、多くの企業が没落していく今の時代。『透明性』の1テーマだけを扱っている書籍を読んでみるのはいかがでしょうか?