今週の気になるマガジンレビュー
ちょっと気になるトレンドを、編集部がピックアップ。おもしろ・まじめに語ります

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2008年7月 バックナンバー

2008年7月 3日

ドラマ「ラスト・フレンズ」20代役者たちのプロ意識

[週刊朝日]
マガ出典雑誌/4月から始まったドラマが、続々と最終回を迎えている。

某アイドルが数字をとれなくなっただとか、勧善懲悪で有名なあのシリーズはそろそろマンネリ化だとか、様々な議論が飛び交った今クール。貴方のお気に入りはあっただろうか(ちなみに私はどちらのドラマも食い入るように見ていたけれども)。
近年、軽く明るいテレビドラマが好まれる傾向にある中で、それを覆すかのような重い作品が今クール高視聴率を獲得したことをご存知だろうか。今回紹介する記事に登場する、『ラスト・フレンズ』である。

『ラスト・フレンズ』は、恋人同士のドメスティックバイオレンスや性別違和症候群、幼少期の虐待によるトラウマなど、現代の問題を「これでもか!」とばかりに盛り込み、昼ドラ顔負けの泥沼展開を見せたフジテレビのテレビドラマ。主演に長澤まさみと上野樹里、その脇に水川あさみと瑛太、そして長澤のDV彼氏に、ジャニーズグループNEWSきっての好青年・錦戸亮をキャスティングした、実に豪華な作品だ。
記事は彼ら、20代役者たちのプロ意識がいかに高いかを述べている。

「役者」とは、つくづく不思議な人種だなぁと思う。私たちが認識している彼らは、彼らの真実の姿ではない。彼らが作り出した「役」としての姿である。
彼らは彼らなりの想い(例えば今回の長澤まさみならば「(DV被害者の実態を)今を生きる若者たちに伝えたい」、上野樹里ならば「自分の中の(今まで知らなかった)自分に出会うチャンス」)を持ちつつ、役を演じている。彼らは表現者だ。
しかしその「表現」は脚本家なり監督なりの想いを反映した、いわば二次的なもの。ドラマを作り出すスタッフ全員が、自身では叶えることのできない「表現」を彼ら役者に託すのだ。
演じて「伝える」こと。それは、役者の使命。高いプロ意識の所以なのではないか。

記事を読んで、そんなことを考えた。
『ラスト・フレンズ』を毎週リアルタイムで見ながら、「錦戸怖い!」「瑛太かっこいい!」などと奇声歓声をあげていたここ3カ月の自分を反省した次第である。
當間光沙

2008年7月 9日

『天下り1000億円利権』の皮算用

[週刊ポスト]
マガ出典雑誌/皆さん、「taspo」ってご存知ですか? 「未成年の喫煙を防ぐ」という目的で作られた成人識別ICカードです。最近よく見かける様になりましたよね。タバコは全く吸わない僕は、確かにこうすれば未成年はタバコを吸えないよなあ、なんて感心していました。

しかし実は、今週の「週刊ポスト」(小学館)の「タスポ導入で財務官僚が『天下り1000億円利権』の皮算用」によると、このタスポ導入には官僚の利権が大きく絡んでいるみたいです。

タスポを運営しているのは、財務省認可の社団法人・日本たばこ協会を初めとした3つの団体。特に日本たばこ協会は財務省との関係が密接で、今回のタスポ普及には財務省の大きな後押しがあったそうです。記事によれば、財務省が描くシナリオは以下の通り。

「ピデル」というクレジットカードの機能を持つタスポを、全国2600万人の喫煙者に普及させる。そして、制度が定着した時点で財務省直轄のタスポ運営会社を作り、そこに天下りを送り込む。いやー何ともうまいやり方を考えていますね...。

タスポの導入によって、確かに未成年の喫煙は減ると思います。それ自体は喜ばしいことでしょう。しかし、この記事にある様に、官僚の利権が大きく絡んでいるのであれば、導入を素直に歓迎することはできませんね。

喫煙者の皆様も、タスポ付きの自販機でなけなしのお金を使って、タバコを買うことにより官僚の天下りが促進されるのは、何とも口惜しい気分でしょう。ならばいっそのこと、喫煙者の皆様はタバコを自販機で買わず、コンビニ等で直接買うことにしてはいかがでしょうか? 

ちょっと探せばタバコを直接買える所はたくさんあります。直接買えば、タスポを利用せずに済みますし、直接買う人の増加により自販機が減少すれば、最近増えている自販機荒らしも減るかもしれません。物価高の時勢に、利権を貪る官僚を許せない喫煙者の皆様、ちょっとささやかな抗議をしてみてはいかがでしょうか?
吉田隼人

2008年7月16日

おいしい朝ごはん

[OZmagazine]
マガ出典雑誌/唐突だが、皆さんは毎日朝食を食べているだろうか。
「一人暮らしだから、朝食べるものを用意するのが面倒」「そもそも朝は食欲がない」「朝そんなことをしている余裕がない!」などなど......結局朝は何も口にせず家を出る、という人が多いのではないだろうか。
今回紹介する特集は、是非そんな人にオススメしたい。その名もずばり『朝時間上手が/ひとり時間を楽しく変える!/おいしい朝ごはん』。朝食向けレシピなど、具体的な朝ごはんの提案がまるまる8ページ分掲載されている。

朝食を食べることによって、健康面だけでなく心の面にもメリットが生まれる、と特集内で『朝時間.jp』(←朝をテーマにしたポータルサイト)の編集長・内海裕子氏は語る。どうやら、「自分にいいことをしているという感覚を朝いちばんに味わうことで、その日のスタートが気持ちよく切れます」ということらしい。
私が敢えて女性向け雑誌OZmagazineの特集をここで紹介する理由が上記の一言に集約されている。女性の特徴として、どんなものに対しても付加価値を求めるという点が挙げられると思う。例えば、オマケ(ブランドコラボの豪華なもの)がついてくる雑誌しか買わない、とか。一石二鳥感がなんともいえない幸福感を生み出すのである。

で、朝食の話。この特集では「朝食の時間」に単なる「食べる時間」としての価値だけでなく、「自分を癒す、大事にする時間」という付加価値をつけ、朝食習慣化を促しているわけだが、この考え方はなかなかだと思うのだ。
あー会社に行かなくちゃ、と機械的に手足を動かすよりも、意識して自分をなだめ励ましお腹も心も満足にさせる時間を設けたほうが、その後の仕事がよほどはかどる気がするのだが、どうだろう。

ちなみに紹介されている朝食レシピは『タラコそうめんパスタ風』『マンゴートースト』『チャーシューサンド』と、どれも美味しそう。誰か毎朝私にこれらの朝食をローテーションで作ってはくれないものか、と雑誌片手にため息。
さっきと言ってる事全然違っていて申し訳ないけど。
當間光沙

2008年7月23日

イカ釣り漁船"もうギリギリ"同乗ルポ

[プレイボーイ]
マガ出典雑誌/一斉休漁で何かと話題になっているイカ漁。援助を求める漁師たちの姿がテレビでも放映されていましたね。イカ漁では、夜間に集魚灯という明かりを灯し、一般的な漁よりも燃料をより多く使いうため、原油高の影響が非常に大きかったようです。今週の「プレイボーイ」(集英社)の「函館発18時間! イカ釣り漁船"もうギリギリ"同乗ルポ」では、窮地に立たされたイカ漁の現実が書かれています。

現在、イカ釣り漁船に使われている燃料"A重油"の値段は、5年前の3倍に及び、今回紹介されている漁師、若松さん(50)の漁にかかるコストの7割を占めるようになったのだとか。この燃料価格の急騰により、最近は「漁に出れば1日30,000円の赤字」になっているそうです。また、氷や捕れたイカを詰める発泡スチロールの箱も値段が上がっていて、経営を圧迫しています。原油高の影響が、イカ漁師を廃業寸前まで追い込んでいるのです。

日本の食卓を支えるイカ漁にも影響を与えている原油高の急騰。この様な記事を読むと、政府が補助金を出して助けてあげなくては、と思ってしまいますが、それはちょっと考えなくてはなりません。

原油高の影響を受けているのは、何もイカ漁だけではありません。運送業、タクシー業、クリーニング業等、程度の差はあれ日本のあらゆる産業が、原油高により苦しんでいます。政府がイカ漁に補助を出すのであれば、他の産業にも補助を出さなければならなくなります。

しかし、それを実現するには莫大な額のお金が必要となるので、ほぼ不可能です。イカ漁に補助を出すにしても、それは一時的なものとしなければならず、漁師の転職支援、需要増大によるイカ価格上昇策の実効等、漁師の生活を保障する抜本的な変革を行う必要があるでしょう。

イカの丸焼きが好きな私としては、何とか具体的対策を行って欲しいと思うばかりです・・・。
吉田隼人