流動性に乏しい労働市場にこそ改革を
[東洋経済]
年金システムの崩壊や、労働力不足の原因とされる少子高齢化。その解決策として、移民の受け入れを求める声が上がっており、1000万人の移民受け入れを提言した議員連盟もあるようです。人手の足りない福祉業界にフィリピン人の看護師を受け入れて、お年寄りの生活を助ける......等の意見を聞くと、「どんどん受け入れてしまえば良いのでは?」とも思えます。 しかし、今週の「東洋経済」の「流動性に乏しい労働市場にこそ改革を」では、城繁幸氏が単純な移民受け入れ政策に否を唱え、それに代わる労働市場の改革案を主張しています。
城繁幸氏は移民受け入れに伴う公教育、福祉等の社会インフラの整備にかかる、莫大なコストの問題点を指摘、さらに、日本特有の言語の壁や労働市場の閉鎖性の強さによる、移民と日本人の間の極端な格差についても言及しています。
確かに今の日本では、日本語以外でもコミュニケーションが円滑にとれる企業というのかなり少ない気がしますね。
最後に同氏は、まず労働市場の流動性を高めることにより、労働力の効率化を進め、世帯当たりの所得引上げを実現すべきだと主張しています。
人口が減るから移民を入れよう、というのは確かに分かりやすいですが、やはり慎重に考える必要があると思います。
昔から民族の入り替わりが激しかったドイツやフランスといった国ですら、移民たちの貧困や、民族間の格差が問題となっています。移民という形で一度に多くの外国人を受け入れたことの無い日本では、それらの国々よりも問題がより大きくなるかもしれません。
現代は、世界の優秀な人間は国籍を問わず集めなければ、企業も生き残れない時代だとよく言われます。でも、国内の労働力が減ったから海外から集める、といった安易な手段を取る前に、日本の労働力の量と質を上げる工夫をもっと考えたいものですね。
吉田隼人




