今週の気になるマガジンレビュー
ちょっと気になるトレンドを、編集部がピックアップ。おもしろ・まじめに語ります

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2008年5月 バックナンバー

2008年5月13日

仁義なき『敵対的集団ヘッドハンティング』が企業を襲う

[プレイボーイ]
マガ出典雑誌/「集団ヘッドハンティング」って皆さんご存知ですか? 一般的なヘッドハンティングというのは、ある企業がライバル企業の優秀な社員一人を引き抜くことです。しかし、「集団ヘッドハンティング」では、ライバル企業の優良部門の社員を丸ごと引き抜いてしまうのです。企業買収ほどの資金は必要無いものの、引き抜く側の企業は大きな費用対効果が得られる手法として注目されているそうです。今週の「プレイボーイ」(集英社)の「仁義なき『敵対的集団ヘッドハンティング』が企業を襲う」では、その詳しい実態が紹介されています。

 記事には36名もの営業部員がヘッドハンティングされた例が紹介されていて、その手法は大胆かつ巧妙。まずはスカウトマンが、目をつけたある企業の営業部隊を率いる人物に接触し、一千万円以上の報酬とターゲットの部下に用意する破格のポストを提示します。さらに二度目の交渉ではその待遇を保証する念書を用意し、一気にターゲットの心を引き込み、彼とその部下を含めた36名もの社員を引き抜いてしまったそうです。しかもこうした交渉は全て秘密裏に進められ、引き抜かれる側の企業はほとんど何も気づかないのだとか......。

 転職が普通になってきたとは言え、ついこの前まで終身雇用が当たり前だった国だとは思えませんね。この「集団ヘッドハンティング」、外資系証券会社などごく一部の企業では以前から行われていたそうですが、最近あらゆる業種に幅を広げてきたそうです。日本企業では有能な人がその能力に見合った待遇をされず、不満を持っていることが多いと聞きます。「集団ヘッドハンティング」がもっと一般的になることで、企業は自社の有能な社員を引き抜かれない様に、社員の待遇を改善していくでしょう。引き抜かれた側の企業が致命的状況に陥る等の問題点はありますが、「集団ヘッドハンティング」が日本企業の社員待遇改善の一助になるかもしれませんね。
吉田隼人

2008年5月21日

大人の創造性を刺激する、美しい絵本。

[Pen]
マガ出典雑誌/「絵本が子どもだけのものだと、いったい誰が決めたのだろう」と、記事は述べる。続けて、「イマジネーションを刺激する美しい絵本は、大人にこそ読んでほしい」。 というわけで今回紹介するこの記事には、見ているだけで楽しめる美麗な絵本が数多く紹介されている。

この記事を読む貴方は、絵本というものにどのような印象を抱いているだろうか。 ちなみにこうして記事を紹介する私自身、絵本には馴染みが薄い。比較的早く文字を読めるようになってしまったのが仇となり、物心がついたときには既に"挿絵の入った児童書"を与えられていたのがその所以。文字の少ない絵本では、読んでいて満足できなくなってしまったのである。
さて、貴方もかつての私と同じような想いを持っているのではないだろうか。即ち、「読むところが少なくてつまらん」などと。

情報量が少ないから面白くない。そんな即物的なロジックを組み立てるのは幼年期のみで終わり。大人は、絵本を芸術品――アートとして鑑賞するのである。

何度も何度も上塗りを重ねた立体的な絵本に、手工芸のごとく手触りを重視した作品。IT社会の産物とも言えるハイテク機器を駆使して作られたCG絵本や、「細密画......!?」と額縁に入っていないことに疑問すら覚える、緻密な線で描かれた絵本。お馴染みの立体絵本も今や紙とは思えない動きを見せてくれたり、幾何学的なペーパークラフトでゲームを楽しませてくれたりする。

これが絵本!? と、びっくりするような作品が、それはもう沢山掲載されている。 よくよく考えてみれば、絵本の定義は「絵が主であること」。それさえ守られていれば、普通の絵画と同じように表現方法は自由自在なのだ。

美術館に行かないと鑑賞できない絵画と異なり、絵本は本屋に行きさえすれば手に取れる。洋物のお洒落な絵本だって、ちょっと大きな書店や、最近は輸入物文具店や雑貨屋でも売られている。
たまには趣向を変えて、一人でじっくり、彼女と(注:女性は絵本好きが多いです!)まったり、絵本鑑賞――如何でしょう。
當間光沙

2008年5月28日

『四川大地震』が暴く『中国という国家』の正体

[週刊ポスト]
マガ出典雑誌/中国で起きた「四川大地震」が連日ニュースになっていますね。被害は拡大し続けており、犠牲者はさらに増加するようです。今週の「週刊ポスト」の「『四川大地震』が暴く『中国という国家』の正体」では、地震発生後の惨状がリポートされています。

まず記事で取り上げられていたのは、横行する盗賊の問題。今、四川では、地震による混乱に乗じて被災地からテレビやパソコン等、金目の物を盗んでいく輩が増えているのです。中にはボランティアと称して検問をパスして盗みを働く、悪質な集団もいるようです。

さらに国内だけの問題に留まらないのが、耐震性の弱い原発からの放射能漏れです。放射能漏れの規模によっては、日本を始め他の周辺国にも"放射能雨"が降ることは十分考えられます。さらに、放射能に汚染された土壌で作られた野菜が、日本の食卓に上る危険性もあるようです。他にも記事には、漢民族によるチベット人への虐待、日本からの円借款の踏み倒し等、地震によって噴出した中国の様々な問題が取り上げられています。

この様に、中国について批判的な記事を見ると、「こんなひどい国に援助等しなくても良い」といった意見を持つ人が出てきます。しかし、この様な事態になっているからこそ、日本は積極的な援助をするべきなのではないでしょうか。日本にも「火事場泥棒」は昔からいますし、関東大震災が起きたときは朝鮮人の迫害が行われていました。天災が起これば色々な問題が発生するのは、ある意味仕方が無いことなのです。国内の力だけでは事態に収拾が付かない状況だからこそ、外国が援助の手を差し伸べるべきでしょう。さらに、人道上の理由で援助をするだけでなく、援助を利用して中国に恩を売り、それを国益に結びつけるくらいの「したたかさ」があっても良いのではないでしょうか。
吉田隼人