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「いい貧乏」「悪い貧乏」

[週間現代]
マガ出典雑誌/麒麟の田村祐著、『ホームレス中学生』が売れに売れたのは記憶に新しいところ。現在は人気お笑い芸人として活躍中の彼が公園で生活するほど貧乏だった(まぁ本当に短い期間であったらしいが)というそのギャップがうけたのだろう。 それに関連してるのかどうかは知らないが、「実体験!『不況に負けるな』人生ワイド」と銘打って、かつて貧乏だった芸能人を特集しているのが今回紹介する記事。

とりあえずぱらりとページをめくってみると、まず目に飛び込んでくるのが麻生久美子。『時効警察』でオダギリジョーと共演したり、近頃はスタイリストと結婚したりと、幸運イメージが強い彼女。それが「ザリガニがご馳走だった少女時代」を過ごしていたというのだからびっくり。 宮里藍、横峰さくらなどに続いて出てきた若手プロゴルフプレーヤー諸見里しのぶも、父親が自身の守る家の貧困さを語っている。東京への遠征が多くて給料だけでは賄えなかったんだそうな。他にも倖田來未や中森明菜、ガッツ石松などなど載っている。

ちなみに「悪い貧乏」と称されているのは、自業自得で貧乏へ向かってしまった人たち。中村うさぎや、最近話題になっていたひそひそ親子の船場吉兆が挙げられていた。

書評家の吉田豪曰く、「最近の若いアイドルたちは、ビンボーな過去を告白したがりません」だそうで、「ビンボー体験をドンドン告白してほしいです!」と要求している。 タッキーこと滝沢秀明や釈由美子は例外的に自分の貧乏体験を告白しているらしいが、あまりメジャーでない気がする。

しかし、ホームレス中学生がここまで売れてしまった今となっては、よほどの貧乏体験でないと人々は喰いつかないのではないか。貧乏体験を語ることで、遠い存在のように思われていた芸能人が少し身近に感じられるという効果を期待しているのか。逆に「貧乏から華麗に成功街道を突き進んだケース」として、余計に近寄りがたい気も。

何はともあれ、このご時勢、どんなにマイナスな出来事だって使いようによっては億単位の利益を稼ぎ出すネタになるといういい例である。
當間光沙
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