私は「メタボ」で会社をクビになりました!?
[サンデー毎日]
見出しだけで衝撃を受けた読者の方も多いのではないだろうか。メタボとは周知の通り、「メタボリックシンドローム」の略。一見会社とは何の関係もないように思えるが、一体どういうことなのか?キーとなるのは、来年度から実施されるという「メタボ健診」。これはメタボリックシンドロームの判断基準となる「腹囲が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上」と、「脂質、血圧、空腹時血糖の三項目のうち二つ以上が基準値を超える」の二つを満たしていないかどうかを調べるもの。従来の健康診断に加えれば病気を未然に防ぐ効果があり、健康管理に非常に効果的――と、こう書けば素晴らしい健診のように思えるのだが、どうやら目的はそれだけではないらしい、というのが今回の記事である。
メタボ健診の裏に隠された真の目的。それはずばり「医療費抑制」。 来年四月に新設される予定の、「後期高齢者医療」というものがある。この負担金が保険者に課せられることになるのだが、実はこれ、メタボ健診の成果次第で増えたり減ったりするのである。 ここでいう保険者とは企業のこと。メタボのペナルティをまともに受けてしまうのは個人ではなく会社、というわけだ。
で、やっと「クビ」の理由が見えてくるわけだが……。 要するにメタボ社員が増えるほど会社は危険な状況に陥るわけで、じゃあ初めからメタボ社員を切ってしまえ、という理屈が生まれる。 うわぁ大変だ、と思い切り他人事としてこれを捉えてしまうのは、現在の私が食べても太らない痩せ型だからか。 それにしても、幼い頃から「体型で人を差別しちゃいけません」と刷り込まれているはずの日本人が、まさしく「体型」で人を判断していくシステムを作るのはなんとも皮肉なことだと思う。まあ、子ども時代とは違い自ら健康管理をする年齢なのだから、自分の体型の責任を自分でとるのはおかしいことではないが。 病気予備軍の烙印を押された挙句、職まで失うなんてまさに泣きっ面に蜂。 肥満者に対するこの社会的イジメ……吉と出るか凶と出るかは様子見というところだろうか。
當間光沙




