『予測する力』を読んで
[セオリー]
今晩の天気や明日の株価、来週のレースで一着になる競走馬……等々、事前に知っておきたいことって世の中にたくさんありますよね。でも未来を予測するのは本当に難しいものです。私も学生時代、試験のヤマを張って何度泣かされたことか……「未来が見えたらなあ~」誰でも一度は思ったことがあるのではないでしょうか? 今日紹介する「セオリー」(講談社)の『予測する力』では各界の著名人の「先を読む」能力の数々が紹介されています。「速報!歌の大辞テン!!」や「エンタの神様」を手がけたことでも知られる五味一男さん。テレビ業界で知らない者はいないヒットメーカーです。五味さんの提唱している「先取りマーケティング」という予測は、自己否定から始まります。自分の主観は間違っていると何度も自分に言い聞かせることで思い込みを無くし、視聴者の立場に立って企画を考えるそうです。
記事では他にも、一局の中で一万手を読む棋士、入試問題の予想をズバズバ的中させる塾講師、突拍子もない仮説を立てる科学作家……等々、色々な予測する力を持った方たちが紹介されています。
どんな分野で活躍するにしても、予測する力は欠かせないようですね。是非とも身につけたいものです。「やっぱり一流の人は特別で、自分には無理かな……」と思うかもしれません。でも、こうして雑誌に登場するような人たちでも、意外なほど地道な努力でその能力を磨いているのです。先に紹介した五味さんも、毎日の様に自己否定を繰り返し、さらには普通の人が詳しく見ない「毎分視聴率」を徹底的に分析し、企画を作り上げています。人気エコノミストの上野新也さんも、ちょっと偉くなると部下に任せてしまいがちな情報収集等の地道な仕事から、全て自分で行うそうです。
予測する力は特別な人に与えられた能力の様に見えますが、日々の努力の賜物なのです。明日、来週、一年後に泣かないためにも、是非見習いたいものですね。
吉田隼人




