今週の気になるマガジンレビュー
ちょっと気になるトレンドを、編集部がピックアップ。おもしろ・まじめに語ります

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2007年7月 バックナンバー

2007年7月31日

脱『ひとり』できない私たち

[AERA]
マガ出典雑誌/「結婚適齢期」なんて言葉も死語になりつつある昨今、年齢を重ねても未婚の男女がとても増えているみたいですね。「AERA」(朝日新聞社)今週号の「脱『ひとり』できない私たち」では、様々なスタイルで独身生活を送る男女が紹介されています。

製薬会社で働くシゲルさんは現在41歳で未婚。「全てを自分でコントロールできること」が何にも勝る価値観で、快適な独身生活を捨ててまで結婚しようとは思わないとのこと。シゲルさんの名誉のために言っておきますが、モテないわけじゃありませんよ。付き合って二年になる彼女がいるそうです。

金融業で働くこれまた41歳のシホさんは、ちょっと変則的な二世帯住宅に暮らしています。母と独身の兄、弟夫婦とその2人の子供で生活しています。一見微妙な関係が生まれてしまいそうですが、賑やかで寂しさを感じる暇もない、とても楽しい生活を送れているそうです。バーベキューや買い物等のイベントを大家族で行うこともあるのだとか。

いいんじゃないでしょうか。本人たちが満足しているなら「ひとり」の生活も、凄く魅力的だと思います。そもそも20代半ばになったから結婚するというのは、一つの選択肢に過ぎないはずです。焦ってそこまで好きでもない人と結婚、我慢の生活を送り定年を迎えたら熟年離婚……なんてことになるよりは、独身生活を続けた方が遙かに幸せなんじゃないでしょうか? 「若い時ならひとりでも楽しいだろうけど、年を取ったらやっぱり寂しい」という意見もあるでしょう。でも、年をとったら寂しいもの同士で相手を探せばいいのだと思います。やっぱり焦って結婚相手を探す必要は無いと思いますね。

「負け犬」なんて言葉も流行りましたが、上で紹介した方たちの様な生き方がもっと認められる世の中になってほしいものですね。

吉田隼人

2007年7月26日

新『一般職』はハイパーOL

[AERA]
マガ出典雑誌/『茶を入れられればやっていける時代は終わった』こんな言葉を聞いたのは、どれくらい前のことだっただろうか。

制服を着て『職場の花』というように見られ、社員に頼まれてコピーをとったり、お茶を出したり、書類を整理したり……自分は会社に勤めているわけではないけれど、それでも何となくイメージの浮かぶ、テレビドラマとかで見かけるそんな女性の存在。今まで知らなかったが、『一般職』という呼び方があるらしい。『総合職』という分類に対してされる呼び方で、補助的な業務を行う職、というのが簡単なイメージである。

それにしても、コピー、お茶汲み、書類整理……とは、随分と楽そうな仕事ではないか。実際、昔は、アシスタント的な仕事を主とし、職場の花と呼ばれ、結婚したら退社することを前提にやっている『腰掛け』のような位置づけ、そういった雰囲気があったらしい。 そんな一般職のありかたは、『茶を入れればやっていける』と皮肉られ、そして『そんな時代は終わった』と否定された。そして時はたち、再び注目を集めだした『一般職』は、選ばれたハイパーOLのみがなる事を許される、事務処理に関しては誰よりもチームワークを意識し、高度なコミュニケーションを必要とする『新』一般職へと進化していた。

例えば、伊藤忠商事と丸紅の二社は九年ぶりに一般職の雇用を行ったが、求められたのは『職場の花』ではなく、『長期勤務で習熟した技能を持ち、事務処理面でのリーダー』だった。

サポート能力・コミュニケーション能力に優れ、メンバーの能力を最大限に引き出せる場を作り、チームを引き立てる。転勤はなくても、それはバリバリ働いてないのではなくて、自分の場所を、チームを一途に守っているということ。『制服』や『若さ』といった露骨な魅力よりも、この新『一般職』の内から来る魅力の方が、よっぽど魅力的じゃないか……なんてことを思う。

新しい『職場の花』は、見てきれいなだけでなく、蝶のように立ち回り、会社の業績にも花を咲かせてくれる、必要不可欠な人材なのかも知れない。
野中 潔

2007年7月25日

『「笑い」は国境を越える』を読んで

[クーリエジャポン]
マガ出典雑誌/どれだけ辛い状況でも、冗談を聞いて笑えればちょっと楽になる。「笑い」って大切ですよね。それは世界の国々でも同じみたいですよ。今日紹介する「COURRiER japon」(講談社)の「『笑い』は国境を越える」では、世界各国のユーモアが紹介されています。

例えば、国民の生活が厳しく制限されていた旧フセイン政権下のイラクでは、民衆の間でこんなジョークが囁かれていたようです。

「イラクのフセインとアジス副首相とサハフ情報相がいた大統領宮殿に、トマホークミサイルが落ちてきた。助かったのは誰か。」 答え:「民衆」

いや~うまい、お見事ですね。圧政の下で暮らす民衆も、こんなジョークを言い合って日々の暮らしを楽しくしていたのです。さらに、フランスとドイツ、イランとトルコといった隣の国同士では、互いの国をネタにしたジョークが多いそうです。イギリスでは「スコットランド人はケチ」ということを前提にしたジョークもしばしば見られます。そうやって互いをネタにすることで、摩擦を回避しているのですね。笑いが平和を作っている・・・・・・と言ったら大げさでしょうか。

  どんなに頭が良くなっても、所詮人間は感情の動物です。幸も不幸もそのときの気持ち次第。やっぱり笑いは生活に欠かせませんね。「ジョークが分からない」なんて言われがちな日本人ですが、もっと笑いを日常に取り入れたいものです。
「分かってるんだけどね~仕事で忙しすぎてそんな余裕無いよ……」なんて思っている日本の皆様にはこんなジョークを。

「イタリア人が3人集まったらファッションについて語る。ドイツ人は政治について語る。ロシア人はウォッカを飲み始めて酔っ払ってしまう。日本人は仕事が忙しくて集まれない」

その大変な日々をネタにしてしみてはいかがですか?


吉田隼人

『男もキレイでなくっちゃね』を読んで

[MAQUIA]
マガ出典雑誌/美を追求する女性雑誌、『MAQUIA』。
どちらかというと「作り込む」美に重点を置いている雑誌なだけに、普段は男子禁制と言わんばかりの空気を醸し出しているが、今月号はちょっと違う。
今号についてくる別冊付録のテーマはずばり「男磨き」! コンセプトは「彼氏に見せて彼氏をキレイにする」ことらしく、見出しも「男もキレイでなくっちゃね!」「うっとり/女が男をキレイにする」などなど、男性を意識したものになっている。

というわけで今回は「さすがに自分じゃ買えねーよ」という男性読者のために、この冊子の中身をご紹介。

まず表紙にも使われている小栗旬のインタビューが4ページ分。中では彼なりの美意識について語られている。
続いて「男も見た目でプレゼンする時代」と衝撃的な見出し。そして男専門、カップルへオススメのサロンがそれぞれ紹介されている。サロンと言われてもイマイチぴんとこないかもしれないが、要するにエステをはじめとする身体磨きの場所である。
お次は美しい男たちのライフスタイル紹介。そして男を上げる香水特集。ちょっぴり気になってきた薄毛対策特集に、美容業界イケメン(この雑誌ではオムと呼ぶらしい)図鑑、挙句の果てに「彼をきれいにするためのコスメ23」!

……正直こっちも読んでてげんなりしてきた。

これだけ色々小細工をすれば、そりゃそれなりに見目麗しい男が完成するだろうさ! という感じ。でもよくよく考えてみれば、女は日常的にこれくらいのことをしているんだよな……。

顔のアブラ対策やニキビ対策は「キレイ」というよりも、最低限の「清潔感」とカウントされることが多いから、コスメ特集は読んでみて損はないかもしれない。
けれどアイクリーム(目元を明るくするらしい)やエステ通い、香水なんかは逆に「女々しい」と嫌う女性も多いのではないだろうか。

努力するなら見えないところでやってくれ! というのが世の女たちの本音かも。 ま、何事もやりすぎは禁物ですな。

當間光沙

2007年7月19日

『親子のカタチ』を読んで

[週刊朝日]
マガ出典雑誌/アメリカ・イランで実績を積み、日本記者クラブ賞を受賞した『ニュースの職人』を自負するジャーナリストと、フランス語のシャンソンコンクールで優勝経験を持ち、俳優、ラジオパーソナリティといった経験を持ち活躍するシンガー。

どちらも多くの人を相手に自分の持つものを表現することを仕事とする二人だが、そんな二人、鳥越俊太郎氏と鳥越さやか氏は親子であり、そして実は、引っ込み思案仲間という、経歴からは想像もつかない一面を共有する『同志』なのだった。

『存在自体がくすんでいた』と親に心配されるほど引っ込み思案で大人しかった次女。そんな娘のことを父親はとにかく褒めるようにしていた、褒めて育てないと駄目だと思ったからだという。さやかさん自身はその時期を、『インプットの時代』と振り返っている。『いじめられたりすると人を見る目が養われる』と。

やがて演劇に目覚め、『内に持っているものを外に出す喜びを覚えた』さやかさん。小さい頃、引っ込み思案で人と話せないタイプだったという俊太郎さんとは、いつしか本音で話すことの出来る相手となり、『ひとつ話すと10分かる』とさやかさんが表現するほどに通じ合った仲になっていた。

小さい頃から、父親として父親ぶったことを言うよりも、本音で向かい合ってくれた父親を、さやかさんは『父親じゃなく一人の人間として接してくれるのが嬉しい』と振り返った。

『同志』――その言葉の意味を考えさせられるような記事である。印象深いのは、この二人が信頼関係を築き上げていながら、けして親子であっても互いに依存しておらず、また依存しようともしていないという点だった。 心の拠り所、という言葉がある。ある人にとってそれは家族、ある人には将来の夢。それが何かは人それぞれだろう。この『拠り所』という表現が、この二人にとっての互いの位置になっているように思える。

『拠る』と『依る』というのは、同じ読みをしていても、違うものだと思う。ともすれば不安定になりがちな自分の芯を支えてくれるものが、『心の拠り所』というものであるが、依存というのは自分の芯をそこに預けてしまうようなものだと思う。 自分が苦しい時に、そういった『夜』からいい方向に抜け出すためには、『依る』ではなく、『拠る』所を持っておくべきではないだろうか。

野中 潔

2007年7月18日

混ぜるとうまい! 魚柄仁之助流「ミートホープ術」

[サンデー毎日]
マガ出典雑誌/ミートホープ社の偽造牛肉。
なんか牛以外のものを色々混ぜていたらしいが、食べられるものを混ぜている分、中国のダンボール肉まんなんかより全然マシなんじゃないのか……?
  自分の価値観の崩壊に危機感を感じている今日この頃、発見したのがこの記事。「ミートホープ社の行為は許されませんが、実は家庭で安いお肉をおいしく食べるヒントが隠されているんですよ」と語る魚柄仁之助に、安い肉のおいしい調理法を教えてもらおう! というのが主な内容。

ああびっくりした。「ミートホープ術」なんていうから一体何が始まるのかと思ったじゃないか。見出しのインパクトは抜群、といったところだろうか?

そもそも読者の皆さんは魚柄仁之助さんをご存知だろうか。安い食材で手軽にできる肴や惣菜を考案する「台所リストラ術」で有名な食文化研究家である。

我が家にも一冊だけ彼の著作が存在するが、「料理ができないよりできるほうが女性に喜ばれるのは当たり前」と実にもっとも、かつ素晴らしい(かつ、男性諸君はわかっていてもなかなか行動に移せない)持論を提唱している。

記事の中にも、果物の汁で肉を柔らかくして霜降り肉並みの食感を出す方法や、国産牛の切り落としを調味料に「浸しづけ」するとうまみが出るという豆知識などなど、実生活で役立ちそうな技がたくさん。
牛肉だけでなく、安い手羽先や豚のひき肉を使った手軽な料理も掲載されているから、是非試してみてはいかがだろうか。

そういえば小中学校の家庭科の時間でも、野菜の皮を手早く剥くことのできる男の子が女の子からキャーキャー言われていたっけなぁ……。
大学のサークルでも、一人暮らしで自炊している男の子はポイント高かった。カレーとかやきそばとか、そんな簡単なものでも十分歓声を上げる価値があった。

断言してもいい。

料理ができる男はもてる!

ミートホープ術で、女を落としにかかってはいかが?
當間光沙

2007年7月17日

ケーサツ様のチャリンコ鬼規制に異議あり!!

[週刊プレイボーイ]
マガ出典雑誌/運動になって体に良いし、環境にも優しい。いつも渋滞の都内だったらかえって自動車よりも早い!自転車って良い乗り物ですよね。最近では自転車のレンタルサービス等も行っている地域もあるそうです。ところが日本ではまだまだ自転車の肩身は狭いようですね。「週刊プレイボーイ」(集英社)の『ケーサツ様のチャリンコ鬼規制に異議あり!!』では、自転車と交通安全を巡る紆余曲折が紹介されています。

記事によれば今年五月、警察が自転車の「重点取締り」を実施、なんと全国で22万件近い検挙と指導警告を行ったそうです。中には赤キップ(刑事罰)が科されたケースもあったのだとか。いや~厳しいですね。今回の取締りは、自転車と歩行者の事故の増加が背景にあるようです。本来、法的には軽車両(車と同じ扱い)であり原則的には車道を走るものとされていた自転車ですが、車社会の到来で自動車と自転車の事故が増加、昭和45年と53年には道路交通法が改正されました。その結果、「道路標識等で示されたところだけ」歩道を走れるようになったのです。

しかし結局、走ってよいのが「歩道」なのか「車道」なのかが曖昧なまま歩道走行が当たり前となってしまい、今度は歩行者との事故が増えてしまいました。車道を走れば自動車にぶつかり、歩道を走れるようになれば警察に取り締まられる・・・・・・自転車乗りにはつらいですね。

やはりここは「自転車は車道を走る」という原則を自転車利用者が守り、自動車のドライバーは自転車が法律上車と同じ扱いであることをもっと意識して、自転車利用者とドライバー双方が認識を変えていく様にすべきでしょう。歩道を走る自転車利用者や、自転車が走っているのに無理な走りするドライバーを取り締まったりするのもありだと思います。やっぱり罰則がないとなかなか意識は変わりませんからね。

自転車の良さが見直されてきた今だからこそ、なんとか良い方法を考えたいですね。
吉田隼人

2007年7月11日

『昨日は○だけど今日は×』を読んで

[週刊朝日]
マガ出典雑誌/『下線部分のあきらくんの言葉は、どのような思いが込められたものでしょうか。二十字程度で答えなさい。』

だが、あきらくんの心情を完璧に察するのは難しい。大まかに分かっていれば正解だとしても、何をもって大体分かっているとするのか、その基準を決めるのは常に難しい。

国語の問題の難しさ、そして同時に面白さでもあるのは、こういった基準の曖昧さであろう。『自分の解答はどうしてバツなんですか、こいつはマルなのに』自信を持って答えた解答をバツにされた憤りと共に先生に抗議しに行った人は、少なくないのではないだろうか。

だが、基準を決めるのが難しいのは何も国語の問題だけではない。基準を決める事の難しさには、『国』も手を焼いているのだ。

全国学力調査。文部科学省が実に四十三年ぶりに実施したと言う、文字通り学力の全国レベルでの調査である。

調査の対象となったのは、全国の小中学生実に二百万人以上。科目は国語と数学(算数)で、問題も文部科学省が作成している。そんな、いかにも『国の実力を測る厳正な調査』というイメージの調査だが、週刊朝日の派遣記者はその現場のひどさを記事にしている。

採点者は、時給1300円で雇われたフリーター中心の人々。事前に行われる研修は不十分、バイトの条件であった学力テストは曖昧に。

一番ひどいのはその採点基準で、マニュアルはあるものの許容範囲がどの程度かという細かさになると、採点者にまかされる部分が少なくなく、基準を決める権利を持つトップの人々も方針をころころ変え、採点のぶれは毎日補正されていくものの追いつかない。

しかも、その曖昧さのためにタイトルにもあるような『昨日は○だけど今日は×』といった事態が生まれてきているというのだ。

冒頭でも述べたとおり、基準を決めるという事は難しいことである。二百万人もの人を相手にしたテストでは尚更だろう。微妙な誤字、語法のぶれなどまでもを一刀両断の元に○×つけられるのは、コンピュータくらいのものではないかと思われる。

だからなのかどうなのか、自分がこの記事を読んで最初に感じたのは同情だった。あくまでアバウトな自分なんかは、別に国の平均なんて少しぐらいずれてもいいじゃないか、なんて思ってしまったりする。

だが、それで国民が納得しないというのも事実であり、国民に納得されないような方法を国が取っているのが問題だという事も事実である。

国民の信頼を失った『国』とは、もはや何の価値もなくなってしまうのではないだろうか。このような信頼を落とす国の実態は、残念なことにしょっちゅうニュースにのぼっている。こんなことでは、どんな呑気な人でも、例えばこんなことを言いたくなってくるだろう――『ちょいと国サン、ところで年金の件は本当に大丈夫なんでしょうね?』
野中 潔

『仰天!! 3年後「ケータイ」8万円』を読んで

[読売ウィークリー]
マガ出典雑誌/ケータイが8万円!?

見出し通り「仰天」してしまったそこのあなた。

そもそも「0円携帯」が存在することを不思議に思ったことはないだろうか? 冷静に考えて、価格破壊もいいとこではないか。今回の記事はそんな疑問に対する答えと、現在提案されている料金体系の改革案、それが実施されてしまった場合の未来予想などが紹介されている。

携帯電話の店頭価格は大体「本来の価格マイナス約4万円」(つまり0円携帯は本来4万円の携帯)。その値引き分を補っているのが「販売奨励金」と呼ばれるもので、携帯電話会社から販売店などに支払われることにより、販売店は儲けることができるという仕組みである。ちなみに奨励金費用は、通信料にいくらか上乗せして料金請求することでカバーされている。

本誌によると、これは「短期間で携帯を買い替える人が得」になる制度なんだそうで、長く同じ機種を愛用している人ほどより多く損をしていることになるらしい。

というわけで、総務省がこの不公平な仕組みをなくそうと、改革案を提出してきた!

って、ちょっと待て。「総務省」?

携帯電話にまでお国が絡んでいたの?

「販売奨励金制度を取りやめることにより、今までは3~4万ほどで購入できた携帯が7~8万で売られることになる(通信料は下がる)」その事実よりもむしろ私はそっちに仰天だ。

この改革によって奨励金制度を廃止すれば、携帯電話会社の国際競争力の上昇が見込めるんだそうで、国的に得するらしい。

では消費者的にはどうか。実はどこの会社も料金体系が複雑で、実際消費者がどれくらい損をしているのか算出できていない。今より損をすることになる可能性も十分ありえる。

賢い消費者になることが大切、と本誌はまとめていたけれど、改革案が通ってしまったらどうあがいても携帯は8万円になる。

結局政治が絡まれたら一般市民は口出しできないんだよ!

たかが携帯、されど携帯。この小さい体に「国の思惑」がたっぷり詰まっていると思うと、昨日まで愛しかった我が相棒も憎たらしく思えてくる今日この頃……。あーあ。

當間光沙

2007年7月10日

病人を見殺しにするアメリカの医療制度

[週刊現代]
マガ出典雑誌/「華氏911」で、ブッシュ大統領の起こしたイラク戦争をして、一躍有名になったマイケル・ムーア監督が新たな社会派映画を製作したみたいですね。「週刊現代」(講談社)の記事『病人を見殺しにするアメリカの医療制度はビョーキだ』によると、ムーア監督が今回取り扱ったテーマはアメリカの医療保険。アメリカには国民全員が加入している医療保険が無いのはよく知られているのですが、ムーア監督は今回の作品で、既存の医療保険制度の病理を暴いています。

アメリカには民間企業の医療保険しかなく、HMO(health maintenance organization:健康維持機構)というシステムで、保険会社が医師への報酬を支払うことにより医療の内容を管理できるようになっています。医師はHMOから基本給をもらい、さらには投薬や治療を拒否すれば「保険会社の支出を減らした」と評価されて奨励金をもらえるのです。この仕組みによって、治療拒否が乱発しているんだとか。

さらにはHMOに加入しようと申し込むと病歴を全て書かされ、病気にかかりやすいとみなされると加入できないそうです。かといって、病歴を隠していたら契約は無効になります。病気にかかりやすい人ほど保険に入りにくくなっているんですね。

あらゆる分野で政府による管理が最小限に抑えられ、医療保険までも民営化されているアメリカは、決して病人に優しい国ではないようです。

そして、これは決してアメリカだけの話とは限りませんよ。先にあげたアメリカの保険業界は、アメリカ政府に対して強い力を持っているんです。その気になれば、アメリカ政府を動かして日本に健康保険の民営化を要請する……なんてことも十分ありえるわけですね。もしそうなったら日本もアメリカの様に、おちおち風邪も引けない国になってしまうかもしれません。怖いですね。

 どんなことでも民営化すれば、効率が良くなってうまくいく様な論調が強い今の日本。でも国民の暮らしの命綱である医療保険を運営するのは、国家の義務なんじゃないでしょうか?
吉田隼人

2007年7月 5日

『人にやさしい技術』を読んで

[WEDGE]
マガ出典雑誌/最近はバイオといえばバイオエタノール、というくらいにバイオエタノールがはやっている。おかげでトウモロコシやサトウキビは価格が高騰し、今年は茹でトウモロコシもほとんど食べる機会がなければ、砂糖も控えめにしなければならない。まあ、後者はバイオを気にしてというよりもメタボリックを気にしてなのだが。

ともかく、そんなバイオではあるが、バイオの力は燃料だけではない。

源麹研究所の社長を務めている山元正博さんは、麹を研究し、高い価値を持つ焼酎の廃液を処理する、資料を製造するといった可能性を発見し、海外進出を含めて多方面にビジネスを展開している。

焼酎の廃液を麹菌に発酵させることにより、焼酎廃液のネックであった水分を飛ばす技術を発見し、一トンあたり7000円だった処理費用を1800円程度まで抑えた。

また、バイオエタノールのブームの中でトウモロコシの価格が高騰し、畜産農家が悲鳴を上げる中、エタノール廃液を飼料化する技術を生み出した。5%の飼料を混ぜることによって、通常より13%も少ない餌で、鶏がきちんと育つと言う。

トウモロコシの消費が13%なくなれば、金額にして300億円もの支出がなくなる。さらに、こうして育った鶏は肉質もよく、牛や豚にも広く応用が利くという。

驚かされるのは、麹菌の威力だけではない。むしろ、ビジネスマン一般に対して教訓となるのは、山元さんのビジネス展開の方法の方かもしれない。

東京大学農学部修士課程を卒業した後に、焼酎の麹菌を作っている河内源一郎商店に入った山元さんが焼酎の廃液処理に関わったのは、最初は自前での廃液処理が目的だった。

だが、山元さんはそこで終わらず、麹菌の威力を売り込むために自作の飼料添加物を農家に無料で提供して牛の飼料としての売込みを行い、2001年にBSEが見つかると次は豚の飼料としての営業を始めた。その方法は、『自分で育てた黒豚を農家に持っていってしゃぶしゃぶを作り、食べ比べてもらう』である。

今は海外に眼を向けている山元さんは、海外にコネがあるわけでもなく、インターネットで会社を調べ、メールを送り、返信が来たところにサンプルを送り、使ってもらうという方法で中東やアメリカへの開拓を進めている。その直接的で行動的な営業の方法には、清清しささえ感じられた。


野中 潔

2007年7月 3日

『カラオケでプロポーズ大作戦!』を読んで

[oriconstyle]
マガ出典雑誌/いつもここのページに掲載される記事とは毛色の違う今回の記事。それもそのはず、今回紹介する記事は「男のコが女のコに歌ってほしいのはまさにこの曲!」というキャッチフレーズ通り、カラオケを有効活用し目当ての彼をゲットするための女子向けハウツー企画(?)なのである。

ここで男性読者が注目したいのはランキング。女の子が歌うとドキドキする曲は何か、というアンケートを男性を対象に行い、集計したもの。

1位にYUIの「CHE.R.RY」。恋しちゃったんだ、ってフレーズで有名なこの曲、確かに女の子が歌ったら可愛い。しかしランキングされた理由に愕然。

「<恋しちゃったんだ(中略)>で目が合い、<指先で送るキミへのメッセージ>で合図をくれたら、告白されてると思う」

……マジですか?
世の男子はそんなにも単純なのですか?
4位の幸田來未「恋のつぼみ」も同じような理由でランクイン。「<めちゃくちゃ好きやっちゅーねん!!!>って歌ってくれるとドキドキする」らしい。
簡単すぎないか!?

疑問符だらけになってしまうほど困惑をしている私だが、9位「恋愛写真」は絶対に告白ソングではないと断言。<ただ、君を愛してる/それだけでよかったのに>ってどう考えても失恋ソングじゃないか! 2位「さくらんぼ」にいたっては<手帳開くともう2年たつなぁって>ってカップルの曲だし。好きとか愛とか入ってりゃいいってもんじゃない。

それから7位のaiko「シアワセ」に対する意見に「本気じゃないと歌えないと思う」というのがあったけれど、aikoは女子のカラオケ曲の定番だということを覚えておいたほうが無難だと思われる。断じて全ての女子の勝負曲ではない。

ラインナップを見ていて思ったが、「告白できる歌」というよりも、「可愛い女の子を演じられる歌」な気がする。

女が半ば打算的に選ぶ曲で男はオチるということか。思惑通りってことなのか。

とりあえず、読者の皆様には自衛策として、謙虚な態度でカラオケに臨むことをおすすめする。
當間光沙

『「偽装食品」本当にあった怖い手口』を読んで

[AERA]
マガ出典雑誌/近頃、ミートホープ社の食肉偽装問題が世間を賑わせていますね。社長自ら、あらゆる肉を混ぜて「牛肉」を作り出していたようです。もちろん許されることではありませんが、その技術と執念にちょっとだけ感心してしまいました。

でも日本において食品の「偽装」は食肉業界だけではないみたいです。今回ご紹介する「AERA」(朝日新聞社)の『本当にあった怖い手口』によると、あらゆる食品業界で行われている「偽装」はもはや「技術」なんだとか。

くず肉、小麦粉、脂、添加物等を混ぜて作るサイコロステーキ、身に植物油を注入する鮭、ウサギや馬、羊の肉が入ったプレスハム等、世の中に「偽装」された食品はあふれているようです。日本の米が入っていない「魚沼産コシヒカリ」もあるそうで。いやはや、知らないって怖いことですね。「脂が乗っていて美味しい!」なんて思いつつ昨日のお昼に食べた弁当の鮭は大丈夫かな……。 実は、既に手がつけられない程にまかり通っているあらゆる食品の「偽装」。決して安全性に問題があるわけではないみたいなのですが・・・。

この際、食品業界は「偽装」の手口を全て包み隠さず公開してしまってはどうなのでしょうか?魚の身には油を注入している、ハムは色々な肉の寄せ集めで作っている、なんてことを聞けば消費者も最初は嫌がるかもしれません。でも(安全性が守られていることを前提として)値段が安くて味もそこそこおいしければ、買う側もすぐ慣れてしまうんじゃないかなと思います。

さらに、このような「技術」を海外に普及させるのも一案ではないでしょうか?その善悪は別として、食品に対する目が世界一肥えていると言われている日本人に、何とか買ってもらおうと考え出された「技術」の数々は世界でもトップレベルのはずです。もしも、粗悪なものしか手に入らない貧しい地域の人々に、その「技術」を伝えれば「感謝」されることもあるのではないでしょうか。
 
吉田隼人