『「合格力」6年で伸びた700高校』を読んで
[読売ウィークリー]
読者の皆さんは覚えているだろうか。数年前ドラマにもなった、目指せ東大熱血勉強漫画、「ドラゴン桜」を(注:未だ連載中)。今回紹介するこの記事は、まさしく「実録ドラゴン桜」。記事中には、名門と呼ぶにふさわしい高校の名前と、その学校が独自に行っている合格実績を伸ばすためのカリキュラムが並んでいる。東大、早慶、医薬学部など、各大学に強い高校をまとめた表もついていて、今後受験戦争に立ち向かっていく子どもや保護者たちには至れり尽くせりな企画である。
さらっと目を通しただけでも、「カリスマ教師チーム結成」、「勉強合宿」、「早朝補習」、「東大受験用コース」、挙句の果てには「校長自ら早朝ゼミ」などなど、全国の高校が一斉にドラゴン桜の実写版(もうあるけど)を撮り始めたかのようなカリキュラムを見つけることができる。
変り種だと、「中1から中3生までの教室には、「ドラゴン桜」が全巻置いてある」、「「東大新聞」を読み、感想文を書く」、他にも「校章が梅であることから「ドラゴン梅」と呼ばれる指導計画」、なんてのもある。
しかしこういう特集をされると、やっぱり高校の価値って「いかに大学への踏み台になり得るか」というところにあるのかなあと邪推してしまう。
三年間は短い。意識していなければあっという間に過ぎていく。
青春、と呼ばれるこの時期を思い返すときに出てくる単語が、「早朝補習」とか「勉強合宿」とか「受験地獄」とかだったら大分萎えるのではないかと思うのだけれども。
加えて思うのが、これらのカリキュラムは全校生徒の何割を対象に行われているのか? ということ。 一部の成績が良い生徒は選りすぐりの教師チームによってさらに成績を伸ばすのに、一般生徒はいつも通りの通常授業。「一部に限られるのではなく、全校的な現象」と主張する学校もあるけれど、所詮主観的な視点だろうし。
これってある意味格差社会!?
諸悪の根源は中高一貫進学校にあったのか!!
まぁ、受験勉強無縁の気楽な附属出身者の私だからこそ言える戯言かもしれないけど。
當間光沙




