今週の気になるマガジンレビュー
ちょっと気になるトレンドを、編集部がピックアップ。おもしろ・まじめに語ります

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2007年6月 バックナンバー

2007年6月27日

『いまどきお笑い芸人は「高学歴」』を読んで

[サンデー毎日]
サンデー毎日/学歴が問われる時代はもう終わった。これからの社会を生き抜いていくためには、学力以外の能力が必要なのである!
……なんて声高に叫ばれている今日この頃。ある業界がそんな世間の流れを逆走し始めた。
それはずばり、「お笑い業界」!

ここ最近、高学歴芸人が急増してきているらしい。なんでも「早大・慶大卒は当たり前」、中には「京大卒に東大中退もいる」のだそうだ。この記事では、高学歴芸人が増えてきている原因や、大卒の有利な点不利な点、お笑い界の今後の傾向などをわかりやすく説明している。

デビュー後すぐに売れた『オリエンタルラジオ』が、それぞれ明大・慶大卒だというのは有名な話。他にも女王様キャラで売れてきた『にしおかすみこ』が青学出身、エンタの神様で平井堅の物まねをしていた『ヒライケンジ』は早大卒、『パックンマックン』のパックンに至ってはなんとハーバード大学卒業と、ちょっとテレビをつければそこには高学歴芸人がゴロゴロ存在しているのである。

ところで、大卒芸人のメリットは「人生経験が豊富なこと」だという。アルバイトや恋愛などをネタにできるからだ。

……学歴全く関係なくないか!?

要するに、高学歴でお笑い芸人というギャップが面白いだけではないのか?
確かに大学生でなければできないことはあるかもしれないが(アルバイトと恋愛は除外されると思うが)、人生経験の豊富さは学歴とは無関係なのでは?
事実、大学出てなくても『劇団ひとり』や『品川庄司』の品川は本を書くほどの人生経験の持ち主で、なおかつ売れているじゃないか!

この記事のラストも「自然に淘汰されて頭のいい人が残っている」と締めているから、早い話が「賢さ」次第、ということなんだろうか。

まぁ私もオリラジ大好きだし、結局は売れたもん勝ち、結果オーライなのかもしれないけど。

當間 光沙

2007年6月26日

『トイレも禁止!?「水なしパニック」の地獄絵図』

[プレイボーイ]
マガ出典雑誌/「毎日晴れて気持ちいいなあ~」梅雨だというのに晴天が続く今日この頃。雨が大嫌いな私としては大変嬉しいのですが、喜んでばかりもいられないようですね。今回紹介する「プレイボーイ」(集英社)の特集、「『水なしパニック』の地獄絵図!!」によると、今年は深刻な渇水が予想されているようです。

今年は春先から全国的に少雨傾向で、首都圏の水がめである利根川水系ダムも取水制限を行った94年の貯水量レベルになっています。また、「ラニーニャ現象」のが発生により7月、8月の雨量は平年より少なくなるみたいです。四国の事態は深刻で、一部地域の学校ではプールが使用禁止になり、給食も炊くのに水が必要な米ではなく、パンに切り替えているそうです。関東地方もこのまま雨が降らなければ、水不足になるのは避けられないとのこと。

記事には「今からせっせとペットボトルに水を溜め込むべし!」なんて書かれています。今年の夏は水不足に悩まされることになりそうですね。

でもこれをきっかけに、水を大切に使う術を学んでみてはいかがでしょうか。「限りある水を大切に使おう!」等と言われても、蛇口をひねればいくらでも出てくる水。水を出しっ放しで歯を磨いたり、一日に何回もシャワーを浴びたり……分かっちゃいるけど、ついつい無駄使いしてしまいますよね。必要に迫られなければ、意識や行動を変えることがなかなかできないのが人間の弱いところです。

でも、今年の夏は断水や取水制限が行われて、否が応でも水を大切に使わなければならないかもしれません。「水を大切に!」と繰り返し言われても今ひとつピンと来なかった人でも、節水を心がけるようになるでしょう。今まで文字通り「湯水の如く」無駄使いしていた水。今年の夏をきっかけに、その使い方をもう一度考えてみてもいいのではないでしょうか?

吉田隼人

2007年6月20日

『「女女格差」の理不尽な現実』を読んで

[AERA]
マガ出典雑誌/「男女格差」について説明しろと言われればある程度の知識を披露できる読者の皆さんも、「女女格差」について聞かれたら言葉が詰まるのではなかろうか。

そもそも女女格差って何だ! そんな男性のために女女格差の概要から原因、そして実態までわかりやすく説明したのが今回の記事。

読んで字の如く、女女格差とは「女と女の間で生まれる格差」のことなのだが、巷で使われる格差とはちょっとばかり意味が違う。この場合の格差は、「似たような環境や生い立ちだからこその、身近にある微妙で複雑な差」。たとえば「職場の同僚」、「大学時代の同級生」、「子どもの同級生の親」……などなど、共通点が多い人にこそ感じてしまう差である。

記事中には実例が多数挙げられているのだが、格差として紹介されているものは「地方出身か東京出身か」から始まり、「結婚しているかしていないか」、「子どもがいるかいないか」、「夫婦関係は良好か否か」、挙句の果てには「美人かそうでないか」といったどうにもならない問題まで、一体女はどこまで比べあったら気が済むんだよ! と自分のことは棚上げして叫びだしたいくらいのラインナップ。

ところで記事の終盤に、「私立の小学校へ入学したため、早々に女女格差にさらされることとなった女子アナ」の話が載っていたのだが、それを読んだ瞬間、自分の子ども時代(通っていたのは公立小中)がフラッシュバックした。

同じ公立小学校、中学校に通っていながら生まれる差。「ピアノを習っているか習ってないか」、「ストパ(縮毛矯正)をかけているかいないか」、「LeSportsac(ブランド)を持っているか持っていないか」、「○○くん(クラスで人気の男の子)と話すことができるかできないか」……。

……女女格差だ!!

男性諸君。今くだらないと思いませんでしたか。思いましたね。

女だって好きで比較しているわけではない。「ついつい」してしまうのだ。

女女格差。

女たちの苦悩は延々と続いていく……。

當間 光沙

2007年6月19日

『天下り全データ2万7882人』を読んで

[週刊ダイヤモンド]
マガ出典雑誌/「規制緩和」「官から民へ」などと最近よく耳にしますが、なんだかんだ言って日本はまだまだ役人天国なようですね。今回ご紹介するのは「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)の『天下り全データ2万7882人』。この特集では官僚の天下りの実態を、数々のデータを用いて検証しています。
それにしても官僚の皆さんは本当にやりたい放題です。天下り先の九割を占めるのが「非営利法人」なんですが、『本当にこんな法人必要なの?』と思ってしまうものばかり。例えば「四国運輸協会」は、全役員の九十パーセント以上を天下りの役員が占めていて、実際に働いているのは一人か二人という団体です。さらには「日本躾(しつけ)の会」なんていう財団法人もあるんですよ(笑)。こういった活動実態がほとんど無い団体でも国から多額のお金を受け取っていて、全然働いていない官僚たちにお金がたくさん入ってくるんです。
それにしてもうらやましい……いやいや、腹立たしいことですね。何年も前から問題となっている官僚の天下り。いったいどうすれば解決できるんでしょうか。勉強不足のためあまり難しいことは申し上げられませんが、私は有能な官僚の給料をもっと上げればよいと思います。昨今話題となっている「成果主義」を官僚の世界にも導入してはいかがでしょうか。有能な官僚には、天下り先で手に入るお金など霞んで見えてしまう程の給料をあげてもいいと思います。それこそ年俸を何十億と払っても良いでしょう。もともと優秀な人たちですから、相応の報酬があればすごい力を発揮してくれると思います。
もちろん、国家の運営に関わることなので短期間にあげた結果ばかり見るのではなく、十年、二十年という長期的な視野に基づいて評価しなければなりませんし、そもそも官僚や公務員にとっての「成果」とは何かを定義する必要があるなどと、いろいろと問題はあります。ですが、官僚の「成果主義」、一度やってみる価値はあるのではないでしょうか?どうだろうなぁ?
吉田隼人

2007年6月13日

『「合格力」6年で伸びた700高校』を読んで

[読売ウィークリー]
マガ出典雑誌/読者の皆さんは覚えているだろうか。数年前ドラマにもなった、目指せ東大熱血勉強漫画、「ドラゴン桜」を(注:未だ連載中)。

今回紹介するこの記事は、まさしく「実録ドラゴン桜」。記事中には、名門と呼ぶにふさわしい高校の名前と、その学校が独自に行っている合格実績を伸ばすためのカリキュラムが並んでいる。東大、早慶、医薬学部など、各大学に強い高校をまとめた表もついていて、今後受験戦争に立ち向かっていく子どもや保護者たちには至れり尽くせりな企画である。

さらっと目を通しただけでも、「カリスマ教師チーム結成」、「勉強合宿」、「早朝補習」、「東大受験用コース」、挙句の果てには「校長自ら早朝ゼミ」などなど、全国の高校が一斉にドラゴン桜の実写版(もうあるけど)を撮り始めたかのようなカリキュラムを見つけることができる。

変り種だと、「中1から中3生までの教室には、「ドラゴン桜」が全巻置いてある」、「「東大新聞」を読み、感想文を書く」、他にも「校章が梅であることから「ドラゴン梅」と呼ばれる指導計画」、なんてのもある。

しかしこういう特集をされると、やっぱり高校の価値って「いかに大学への踏み台になり得るか」というところにあるのかなあと邪推してしまう。

三年間は短い。意識していなければあっという間に過ぎていく。

青春、と呼ばれるこの時期を思い返すときに出てくる単語が、「早朝補習」とか「勉強合宿」とか「受験地獄」とかだったら大分萎えるのではないかと思うのだけれども。

加えて思うのが、これらのカリキュラムは全校生徒の何割を対象に行われているのか? ということ。 一部の成績が良い生徒は選りすぐりの教師チームによってさらに成績を伸ばすのに、一般生徒はいつも通りの通常授業。「一部に限られるのではなく、全校的な現象」と主張する学校もあるけれど、所詮主観的な視点だろうし。

これってある意味格差社会!?

諸悪の根源は中高一貫進学校にあったのか!!

まぁ、受験勉強無縁の気楽な附属出身者の私だからこそ言える戯言かもしれないけど。


當間光沙

2007年6月12日

狙われた食卓! お魚封鎖大戦争

[プレイボーイ]
マガ出典雑誌/「狙われた食卓! お魚封鎖大戦争」と題された、気になる記事を発見しました。

5月31日、ロシア農業省は資源保護や密輸対策を理由に「自国領海内で捉えられたカニは生きたままの輸出を禁止する」と発表したそうです。カニの消費量の60%をロシアからの輸入に頼る日本にとっては大ピンチ。また、カニと共に日本人が大好きなウナギも、ヨーロッパや台湾の輸出規制により値段が2、3倍に上がる恐れがあるとか。

「カニとかウナギなんて高級食材だからもともと食べられないもんな、関係ないよ!」なんて思った人もいるでしょう。ところが記事によれば、サーモン、タコ、甘エビ等も世界的な需要増、漁獲高の減少等により日本が輸入できる量はとっても少なくなっているそうです。日本が世界中の魚介類を買い漁れた時代は終わり、「お魚大戦争」に敗れ去る寸前なのだとか。

日本人が昔から食べてきた美味しい魚介類が、口に入らなくなってしまうなんて悲しいですね。さらにこれは魚介類に限ったことではありません。この問題の本質は、一部の魚介類が手に入りにくくなって困るということではなく、現在、日本にとって大事な食べ物は、「海外からの輸入」に依存しているというところにあると思います。

スーパーに買い物に行っても分かると思いますが、大豆、小麦粉、砂糖……等など、私たちがいつも食べているものの多くは海外から輸入されたもので溢れています。これらの食べ物を外国が日本に売ってくれるうちはいいのですが、ちょっと事態が変われば、今、魚介類で騒がれていることが他の食べ物にも起こることは十分あり得るでしょう。食べ物を駆け引きの道具にされて、日本が外交において不利になることもあると思います。

もっと、食料自給率を向上させる対策を取らないと、「今日の夕飯は白いご飯だけ……」なんていう日が来るかもしれないですね。

吉田隼人

2007年6月 8日

『ひとりで生きる』を読んで

[東洋経済]
マガ出典雑誌/

なんとも寂しい気持ちになるタイトルですが、一人暮らしをしている私としては気になるタイトルなので読んでみました。

取り上げられているのは、少子高齢化と共に進行している「単独世帯の急激な増加」ついてです。

05年度の国勢調査では単独世帯数が、夫婦と子供がいる標準世帯数を上回り、今後も単独世帯は増え続け、逆に標準世帯は減少していく傾向にあるそうです。

一口に単独世帯といっても、学生、社会人、フリーター、伴侶に先立たれた高齢者など様々ですが、こういった単身者が増えたことでファミリー向けの商品の売れ行きが落ちているのだそうです。テレビも大型のものよりも小型のものが売れ、食品も小分けにされたものがどんどん登場しているみたいです。

では単身者はどうして増えているのか? 核家族化で老夫婦のみの世帯が増えたというのもあるでしょうが、やっぱり未婚率の増加が一番の原因でしょう。

私が気になったデータは05年時点での「日本男女の30~34歳の未婚率」でした。男性で47.7%、女性で32.6%というもの。男性の半数近くは、30歳になっても未婚のままなんですね。「こんなにも?」と思いましたが、実際、何を隠そう私もこの中に含まれているし、周りの友人のことを考えても、この数値には納得できるものがあります。

親から「結婚は?」というプレッシャーを受けているという人も、「もうすでに親は何も言ってこなくなった」なんて人も、この年頃にはいるかと思いますが、この数値を見て、少子高齢化を憂うのではなく、「自分だけじゃないんだ」ってホッとしてる独身者は、私だけではないでしょう。

世間一般では社会問題になっていても、当の本人がこの数値を見て、逆に安心してしまっているのだから、状況が好転するのは難しいかもしれませんね。

以前は、結婚して、子供がいて、というのが当たり前でした。私も子供ながらに結婚は25歳ぐらいかなぁなんて思ってましたが、しかし、最近はその当たり前も変わってしまい、結婚を最優先に考える人は少なくなってしまいました。

記事の中でも実際一人で生きている方達の普段の生活や考え方が掲載されていますが、大抵は自分のやりたいことを夢中でやって、一人の生活を楽しんでいるようです。

以前の日本がそうだったように、まだ経済の発展が遅れている国は、1世帯あたりの人数が多いことを考えると、日本という国が豊かになったが故の弊害の1つなんでしょうね。それはそれで幸せなことだと思いますけど、20年後、30年後のこの国のことを考えると、どうなっているんだろう? とちょっぴり不安です。



根本輝久

2007年6月 6日

母親も準ミス「森理世」を育てたスゴ腕「女系家族」

[サンデー毎日]
マガ出典雑誌/昨年の知花くらら準ミス・ユニバース受賞に続き、今年度は森理世が栄光のミス・ユニバースに輝いた。なんでも、日本人女性が優勝するのは48年ぶりのことらしい。

そしてその“世界の美女”を育てたのは、母はミス・インターナショナル静岡県代表、祖母は元「千代田こまち」(要するに地元で評判の美女)というスゴ腕女系家族だった!

  というのが今回の記事の概要。

“世界の美女”などと謳われる女性を前にしたら無条件で降伏態勢の読者も多かろうが、一体彼女の何がミス・ユニバースを受賞する決め手となったのか悩む人もいるのではないか。去年の知花くららといい、日本の売れ筋であるアイドルや女優、女子アナとはどことなく違う気がするのだが。可愛い系ではないよね。まあ、写真を見たところでアイシャドーとアイラインがばっちりすぎて顔はどんなだかわからないけれど。

「理世は超美人ってことでもないです。普通です」と話す母・育子さん曰く、「理世は高い身長と健康的な鍛えた体を持っています。それが今の時代とフィットしたのでしょう」。 要するに、ミス・ユニバースはスタイル重視らしい。

そんな森理世的スタイル、もちろん一朝一夕では作れない。

幼い頃から、母の開くダンス教室で「美のスパルタ教育」を受けてきたらしいし、前述した母も身長174㎝で現役ダンサーという、筋金入りのサラブレッド。

やはり遺伝か。ということは日本の女子がいくら森理世に近づこうとあがいたところで、もはやどうにもならないのか!

おまけに家は「真っ白な3階建て洋風の館」でご近所からは「白亜の殿堂」と呼ばれているお金持ちらしいし、幼いときから母に「自分を信じればいつかは花は咲く」と育てられてきただけあって性格もよさそうだし、うーん、もしかして非の打ち所無し……?

ここまで読んだあなたができることはただ一つ。

今すぐ彼女の元へ行き、さむくていいから「君が僕のミス・ユニバースだよ」と告げること!!

女は別に世界からの賞賛なんて求めちゃない。

ただ一人の大切な人から賞賛されればそれでいい。

――多分。

當間 光沙

2007年6月 5日

『人を見抜く力』を読んで

[セオリー(ムック)]
マガ出典雑誌/「しっかりものの部下だと思っていたのに、肝心なところでツメが甘い……」「誠実で信頼できる同僚だと思っていたのに自分の手柄を取られた!」誰しも一度は経験があるんじゃないでしょうか? 人を見抜くのってなかなか難しいですよね。「もっと人を見る目を養いたい!」 そんなビジネスパーソンの要望に答えるのが、今日紹介する「セオリー」(講談社)の特集、『人を見抜く力』です。

この特集では大前健一、テリー伊藤、石田衣良等、各界の著名人25人が、自分が人を見るときに注意しているポイントを紹介しています。「無駄話にもしっかりのってくるか?」「今の環境、不遇を人のせいにしていないか?」「自分の損得を考えない潔さをもっているか?」等など、彼らは普段の行動や思考のパターンを見ています。

それにしても、誰もが本当に日常のちょっとしたことから、その人のことを見抜いているものですね。これは記事に登場する著名人たちに限ったことではなく、私たちが日常的に関わる職場の上司や同僚、取引先の担当者といった人たちでも同じことではないでしょうか。

「ついつい上司への愚痴をこぼしてしまう」「できなかったときの言い訳ばかり考えてしまう」そんなあなたの行動や態度を、見ている人はしっかり見ているものです。周囲の目ばかり気にしているのも考え物ですが、今一度、自分が普段どんな風に振舞い、それが周りからどう見られているかを考えてみるといいかもしれませんね。

「いつも要領よく手を抜いて仕事しているけど、まあ誰も見ていないから平気だな……」なんて思っているあなた。人を見抜く力を持っている人の目はそう簡単にはごまかせませんよ。この特集を読んで、人を見抜く力を鍛えるのはもちろん、見抜かれても平気な自分を目指してみてはいかがですか?
吉田隼人

2007年6月 1日

『テレビ局崩壊』を読んで

[週刊ダイヤモンド]
ダイヤモンド 朝起きたら、まずテレビをつけ、天気やニュースを見る。そして仕事から家に帰ると、なんとなく真っ先にテレビをつけてしまう。そんな人も多いのではないでしょうか?


このように人々にとって最も身近なメディアであるテレビですが、今テレビ業界は崩壊の危機に直面しているという記事が「週刊ダイヤモンド」に掲載されていました。


テレビ局の主な収益は企業からの広告料で、テレビ媒体における広告費は年間2兆円前後。この「2兆円」という現実味のない大金を各局で分けあっているそうです。


2兆円という額を聞くと、やっぱり放送権というものには政治絡みの巨大な利権が関係していてるな、って誰もが思っちゃますよね。でもって、その甘い汁を吸い続けているのが民放各局、広告会社、そして芸能プロダクションといったとこなんでしょうね。


ところが、放送免許に守られ、新規参入企業との競争などに晒されることのなかった、この「ぬくぬく」のビジネスモデルが危機に瀕しているみたいなんです。


原因の1つは、テレビ局の番組制作能力の低下。テレビ局は自分達で面白い番組を創る能力がなくなったので、下請けの番組制作プロダクションに低予算で創らせています。丸投げも横行しているようです。しかも、日本では著作権が制作者側のプロダクションにではなく、テレビ局側にあるそうです。まるで、ジャイアンの名台詞「俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの」みたいですね。


しかし、プロダクション側はいよいよこのような「地主と小作人」のような関係から脱却するために、反乱を起こしつつあるようです。プロダクション同士が集まり共同出資して会社を立ち上げたり、映像コンテンツの専門ファンドを組織して、放送権、著作権を自分達で持ったりという動きがあるそうです。著作権の力は絶大です。自分達でコンテンツを創れないテレビ局はもはやジャイアン気取りではいられないでしょう。


2つ目は通信の発達とデジタル化による新規参入企業の増加。今まで狭い業界内でしか競争してこなかったテレビ局は、こういった時代の流れについていくことに苦労しているようなんです。テレビ局の主な収入源である広告料は、通信の発達で急激に普及したインターネットの媒体や、デジタル放送になって新規参入してくる企業に流れていくと予想されています。実際、僕の友人がテレビCMの大手広告主である企業で働いているのですが、彼も「CMを販促に使わなくなってきている」と言っていました。


地上デジタル放送がはじまり、2011年には現在の地上アナログ放送が終了します。そんな過渡期にあるテレビ局。放送のシステムよりも、まず企業の体質から変えていく必要がありそうですね。

根本輝久