なんだか理由がわからないんだけど、とにかく疲れる。たまの休日も家でごろごろ、起きればもうお昼をまわっている。あんまりだるいものだから病院へ行ってみるものの、特に原因はわからない...。
これは、昼夜問わず働く忙しいビジネスパーソンに多い悩みのようです。病気とまではいかないものの、体は明らかに不調。実はこれ、最近よくいわれている未病の症状なんです。いまだ病にあらず、けれど、つらいものはつらい...。そんな未病の影に悩まされているビジネスパーソンにお届けするのが、『仕事の疲れ予防法!』です。
今回は、ご自身の施術院で、いままで何百もの悩めるビジネスパーソンの悩みを聞いてきた著者の檜垣暁子さんにQ&A方式で答えていただきます。もしかしたら、あなたにもあてはまる症状もあるかもしれません。
(Let's Check it Out!)
【Q】よく人に、「肩こってるねぇ」っていわれるんです。自覚症状はないんだけどなぁ...。
【A】私の診療所に訪れる方の中にも、肩こりで悩んでいる人は非常にたくさんいらっしゃいます。そういう方の首の付け根辺りの筋肉を押してみると、筋肉がかなり硬くなり、まるで軟骨のようなコリができているケースがあります。肩こりの自覚症状のない方でも、その部分を触ってみると硬くなりはじめているかもしれません。
ひどくなると、肩にかばんをかけただけでも、その痛みで徐々に気持ちが悪くなるということもあります。たかが肩こりと思って放置していると、様々な症状を引き起こしてしまいます。
いつも症状があるわけではない、ときどき症状が出ることがある、または何かに集中しているときは痛くない、というのは痛みを抑える体の仕組みが働くためであり、実際は悪くなりつつある状態です。一度悪化すると慢性化する可能性もあります。そうなると仕事にも差し障りが出てきてしまうので、早めの対処を心がけてください。
【Q】夏場ってどうも調子が悪い...。クーラーの効いた部屋の中と外との気温差が原因だと思うんだけど、どうしてかったるくなるんだろう?
【A】クーラーの効き過ぎた部屋と気温の高い外との行き来で体がストレスを受けることもあります。夏の間、1日の大半をクーラーの効き過ぎた部屋で仕事をして、デスクの配置も自由に変えることができず、クーラーの風を直接受けるという状態では、体温の調整機能が低下してしまいます。血流が悪くなり、腰痛や肩こりがひどくなるなどの症状も出てくるでしょう。
また、これに感情の要素が加わることで、体調は余計に悪化していくこともあります。例えばクーラーによる寒さでの不快感や、温度設定を下げたがる先輩社員への不満など、こういった一見些細なことと思われがちな気持ちでさえも症状の悪化要因になるんです。
そうならないためには、どうしてクーラーでそんな体の反応が起こるのかを理解したり、症状の緩和方法を見つけ出したりすることです。そうして不安感が取り除かれ、症状の悪化をストップできることもあります。仕組みを知り、症状に対して前向きに取り組む姿勢を大事にしましょう。
【Q】なんだか最近、ふとした瞬間にめまいがするんです。どうしたらいいんでしょう?
【A】めまいには、「ぐるぐる」「ふわふわ」「くらくら」といったように、いくつかのタイプがあります。その場に立っていることができないくらいのめまいや、頭を動かしたときに起こるめまいもあります。耳の病気や脳の病気の場合もあります。自分自身での判断は難しいため、早めに医療機関を受診するようにしてください。
耳や脳などの検査をしても異常が見つからないときは、ストレスが平衡感覚や聴覚に影響を与えていることがあります。原因不明のめまいへの対策としては、なるべく不安な気持ちを軽減させるために夜は早めに休むなどして休息を取りましょう。忙しさによりめまいが悪化するケースも多いので、気持ちにゆとりを持たせることも必要になります。また、アルコールを多く飲む習慣のある人は、めまいが改善されるまでは我慢したほうが賢明です。アルコールで三半規管の機能低下を招く恐れもあります。
平衡機能がが乱れていないかチェックしてみましょう。正式な検査では、円を使っておこなうのですが、自宅で行う場合は、フローリングの接合線や円形の紙などを置いて、目安にすると良いと思います。
目安になるポイントから、ずれないで足踏みができるか、という検査です。目安のポイントの上に立ち、両腕を前方へ伸ばします。そのまま目を閉じて、その場で足踏みを50回行います。終わったら、目を開けますが、その場で足踏みのつもりが、大きく位置がずれていた場合は、平衡機能が乱れていることになります。前方へ進むのは良いのですが、後方への移動は問題ありという目安になります。このテストは、同様な動作を毎日行うことで、平衡機能の訓練ができます。めまいがしてふらつくかもしれませんが、具合が悪いときは無理をせずに行い、またよろけても安全なように周囲に怪我をするようなものは置かず広い場所で行いましょう。

【Q】特別キツイ仕事をしたような覚えはないんだけど、なんとなく今日は疲れたなぁ...。どうしたんだろ?
A 1日の会社での様子を振り返ってみて、次のようなことはありませんでしたか?
・普段は一緒に仕事をしていない人との作業や打ち合わせがあった。
・プレゼンをした。
・会議で注目を浴びるようなトークを繰り広げた。
・先輩営業マンに連れられて、実践的に自分の営業マンぶりをチェックされた。(お客さんへの説明ぶりなど)
・ 自分を評価される仕事があった。
人目を全く意識しない場合は、疲労感も出ないかもしれませんが、人から見られながら何かをしなくてはならない状態や、人からの評価を気にしながら振る舞うといった状況では、脳の普段は使われていない部分が活性化するため、思いもよらず疲労しているということがあります。
こういう場合は、目の前にあるやるべきことだけに集中できるように訓練すれば自分自身を意識したときに働く脳の活動は活発化されないといわれています。
例えば、営業で新しい商品の説明などをしなくてはならないというときは鏡で説明の練習をしてみましょう。慣れないと自分自身へ意識がいくため、意外と難しいものですが、自分の顔よりも商品をいかにうまく説明するかということに意識を向けることができるようになると、言葉も自然と出るようになりますよ。
【Q】「お前はよく気がつくやつだよ」なんていわれます。たしかにこだわる部分が多くて疲れるときがあるんだよね...。
【A】人の持つ神経質な面というのは、自覚している場合もあれば他人から指摘されないと気がつかない場合もあります。また、その神経質さがプラスになることもあれば、マイナスになることもあります。ですから、良し悪しは一概にはいえないのかもしれませんが、自分自身の神経質さに振り回され疲れてしまうような場合は要注意です。
仕事で、他の人は「そこまで気にする必要あるの?」と思うことでもとことんやってしまう。そのような人は、他人が面倒くさがってやらないような仕事も自分でやってしまいがちです。まわりの仲間たちにも感謝され、モチベーションが上がる。すると、どんな仕事でも引き受けるようになり、だんだんと自分のキャパを越えてしまう...体調は崩しがちで慢性的な疲労感が抜けない...そうなっては大変です。
思い当たるところがある方は、「もともと日本人は神経質なんだから」と、まわりの言葉も自分自身についてもこれくらいの感じで受け止めておくと、少し気持ちが楽になるかもしれません。




