仕事がデキる人の“捨てる英語術”
TOEICテストがダメなあの人が、仕事で英語をバリバリ使える理由

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2007年12月 バックナンバー

2007年12月20日

23. TOEFLから見るTOEICの点数の正当性

今回と次回は、久しぶりにTOEICのことを取り上げたいと思います。
さて、僕は今TOEFLを教える留学予備校で授業を教えているのですが、この前TOEICの点数について考える上で興味深いケースに当たったので、少しここで取り上げたいと思います。

TOEFLを知らない人のために簡単にTOEFLの説明をしておくと、TOEFLとはTOEIC主催団体であるETSが作っている、留学用のテストのことです。TOEFLには、現在二つのタイプのテストがあります。
一つは、文法セクションがあり、スピーキングとライティングセクションのないTOEFL PBTで、もう一つは、文法セクションがなくて、スピーキングとライティングセクションのあるTOEFL IBTとなっています。  この二つのテストは、一つは文法重視で、もう一つはアウトプット能力重視と、性格にかなり違いがあるのですが、同じ団体が作っていることもあり、TOEFL PBTの500点は、TOEFL IBTの61点とするという換算表があります。

で、教えていて面白いのは、両方のテストを生徒が受けた場合、この換算表のとおりに点数の出てこないケースがかなりあることです。特に、冒頭の生徒の場合は、TOEFL IBTから想定されるTOEFL PBTのスコアと、TOEFL PBTの実際のスコアに100点ほどの差がありました。同じテストの別バージョンで、換算表があるにもかかわらず、ここまで点数に差があるのは面白いと思いませんか?

もちろん、ここまで点数に極端な開きがある人はかなり少ないです。しかしIBTとPBTの間で点数に開きがある人の数はかなり多く、特に日本人の場合は文 法セクションのあるPBTの方が圧倒的に点数が出やすく、留学希望者の間ではPBTがある時は絶対受けろというのが鉄則になっています。
逆に、帰国子女の場合 はIBTの方が点数が出やすいです。そのため、PBTとIBTの点数を比べてみると、点数に逆転が起こっていることが結構見られます。

バックナンバーでも書きましたが、テストの点数というのはあくまでそのテストの枠内での尺度に過ぎず、測定の仕方を変えると別の結果がでてしまうことが多々あります。
今回取り上げたTOEFLの件は、そのことを理解するのに、非常に適しているのではないでしょうか。TOEICの点数を絶対視するのではなく、あくまで指標の 一部として冷静に付き合っていきましょう。

2007年12月12日

22. 文章を組み立てる能力の身につけ方

前回は、決まり文句を組み立てるための参考書を説明しました。では、文章を組み立てる能力を身につけるためにはどうすればいいのでしょうか?まず、最初のうちは、文章を組み立てる能力を無理して身につける必要はありません。なぜなら、ビジネス英語といえども、初心者が遭遇するようなシーンでは必要とされるフレーズの種類が決まっているため、決まり文句を覚えていれば事足りてしまうからです。ですから、この段階では、決まり文句を覚えることに専念しましょう。決まり文句を応用しながら使っていくうちに、文章を組み立てる能力が次第に身についてきます。

では、そのような決まり文句をマスターした後の段階である、コミュニケーション会話で必要とされる文章を組み立てる力を身につけるのはどうすればいいのでしょうか?実は、その一番手っ取り早い方法は、文章を書くことなのです。

確かに、スピーキングとライティングの間には、スピードと言う大きな違いがあります。そのため、文章を書いているだけでは、会話はうまくなりません。しかし、決まり文句をスピーディーに使いこなす能力を身につけることによってスピードの壁を越えてしまえば、後は文章を書く事がそのまま会話の上達につながってきます。

特に、文章を書くことによって、会話ではおろそかにされがちな文法事項をきちんとマスターする事が出来るようになります。また、日常会話では、避けてしまいがちな複雑な構文を使う機会も持つことが出来ます。そして、辞書を引きながら文章を書く事で、ボキャブラリーが自然に身に付くと言う効果もあります。ですから、基本的な決まり文句を一通り覚えた後は、文章を書くことによって会話力をつけていきましょう。

具体的には、前回紹介した『外資系でやっていける英語が身につく』(明日香出版社)に加えて、『外資系の英語ビジネスミーティング』『外資系の英語プレゼンテーション』といった本を読んで、各シーンでどのような英語が使われるかを学んだ上で、自分だったらどういうかを英語で書いてみるといいでしょう。この時は、当然自分の仕事のことを話題にしてかまいません。このときのコツは、あまり正確性にとらわれないことです。多少間違っていてもいいので、とにかく書いてしまいましょう。心配しなくても、勉強を続けているうちに、次第に正しい文章が欠けるようになります。

2007年12月 5日

21. スピーディーに決まり文句を使いこなす能力を身につけよう!

前回述べたように、ビジネスを行う上では、社交会話とコミュニケーション会話の両方の能力が必要になります。言い換えれば、スピーディーに決まり文句を使いこなす能力と、文章を組み立てる能力の両方が必要になると言うことです。では、どちらを先に身につければいいのでしょうか?それはズバリ、スピーディーに決まり文句を使いこなす能力です。理由は二つあります。

一つは、スピーディーに決まり文句を使いこなす能力の方が、使われる範囲が広いからです。スピーディーに決まり文句を使いこなす能力というのは、すべての会話において必要とされます。これは、コミュニケーション会話においても例外ではありません。先ほど述べたように、様々なトピックに関する複雑な内容を会話するときでも、ネイティブはFirst of all, you have to know(まず…を知っておかなければならない)のような決まり文句を使いこなすことで、会話の際に要求されるスピードに対処しています。ですから、どのような会話であれ、会話を円滑に成立させるためには、決まり文句を覚える必要があるのです。

二つめの理由は、決まり文句を覚えることは文章を組み立てる能力を発展させる力を持っているからです。例えば、How are you doing ? と言う決まり文句を覚えた後で、これを変化させてHow is your business going ? のような表現を作り出すことは、動詞の活用や主語の変化といった文章を作り出す能力を育てることにつながるのです。

ここまで、文章を組み立てる能力と決まり文句を使いこなす能力を全く別物のように説明して来ましたが、それは違います。実は、決まり文句を使いこなすことによって文章を組み立てる能力は発展していくのです。言い換えれば、決まり文句を使いこなす能力は、文章を組み立てる能力の基礎なのです。ですから最初のうちは、決まり文句を使いこなす能力を発展させることから始めましょう。

では、決まり文句を使いこなす能力を身につけるためには、どうすればいいのでしょうか? これはビジネス英会話の表現集を使って身につけるのが一番手っ取り早いです。ここでは、そのための参考書レベル別に説明して行こうと思います。

まず、英語は初心者だけど、少しだけでも英語がしゃべれるようになりたいと言う人にお薦めなのが、明日香出版社より出ている『たったの68パターンでこんなに話せるビジネス英会話』です。この本は、基本的な英語のパターンを元に、ビジネスで使う会話を分類したものです。この本は、非常に基本的な内容なので、英語を話すのが苦手と言う人はまずはここから始めてみましょう。

上の本だと少し簡単すぎると言う方には『まるごと使える仕事英会話ミニフレーズ』がお薦めです。この本も『たったの68パターンでこんなに話せるビジネス英会話』と同じく、シーン別に使える表現集を集めたものなのですが、『たったの68パターンでこんなに話せるビジネス英会話』よりも解説が少ない代わりに表現の数が多くなっています。ある程度英語が出来る人が使うには、こちらがお薦めです。

さらにレベルの高い本を求めている人は、『外資系でやっていける英語が身につく』(明日香出版社)がお薦めです。この本は、シーンごとの例文だけではなく、ダイアログも収録されているので、決まり文句を使いこなす能力と、文章を組み立てる能力が同時に身につきます。
決まり文句に関しては、これらの参考書を繰り返し何度も聞いた後で、口に出して覚えるようにすれば、確実に身につきます。口に出して言う時間がない人は、とにかく聞くようにしてください。繰り返しが大切です。