16. 単語を覚える 2
前回やったように、単語を覚えると言うのは、覚えているか覚えていないかではなく、下記のような段階上のステップになっています。
①全く見覚えがない状態…暗記度0
↓
②見覚えはあるけど、意味がわからない状態…暗記度30
↓
③意味はなんとなくわかるが、はっきりした訳語が出てこない状態…暗記度60
↓
④意味がはっきりわかるが、正しく使えない状態…80
↓
⑤意味もわかり、正しく使える状態…暗記度100
そして、ここで一番大変なのが、暗記度0の状態から次の段階へと進むことです。一度ある程度なじみが出来てさえしまえば、その後は英語を勉強したり使ったりしているうちに、次第になんとなく単語は身についてきます。しかし、その単語になじみがなければ、たとえ文中で出会ったとしても、ムーディ勝山のように右から左へ受け流してしまうのです(英語だから、正確には左から右へとやってくるのですが)。
では、単語になじむためにはどうすればいいのでしょうか?それは、日本語と英語が一対一でCDに吹き込まれているタイプの単語帳を使うことです。最近はDuoや速読英単語のような文脈で単語を覚えるタイプの参考書が流行っていることもあり、このタイプの単語帳は単語の使い方が覚えられないと評判が悪いです。しかし、全く知らない単語になじむと言う観点から見れば、他の単語帳より圧倒的に優れています。なぜかというと、この単語帳は聞いているだけでいいからです。
文章の中で覚えていくタイプの単語帳だと、普通の日本人の場合、CDで聞いているだけでは理解できず、改めて学習する時間をとる必要があります。しかし、ほとんどの人は、その時間が取れません。したがって、勉強に挫折してしまい、単語が覚えられないのです。それに対して、日本語と英語が一対一でCDに吹き込まれているタイプの単語帳であれば、聞いているだけでも日本語と英語の音を結びつけることができます。これは大きいです。なぜかというと、単語は音で覚えるからです。
認知心理学によると、単語を覚える際は、頭の中でその単語の発音を何度も何度も繰り返すことによって音として記憶されます。また、覚えた単語の意味を引き出す際も、まず文字を音に変換しその後意味が検索されるとのことです。つまり、単語はまず音として記憶されるのです。であれば、単語を覚える際も、まずはスペルよりも音のつながりを重視する必要が出てきます。
もちろん、日本語と英語が一対一で吹き込まれているCDを聞いているだけでは単語が使いこなせるようにはなりません。しかし、CDを聞いているだけでも、先ほどの表で見た第二段階までは到達できます。そして、この段階まで到達すれば、あとは英語を使っているうちに自然と覚えていきます。
今週のまとめ
単語を覚えるための第一ステップとして、まずは日本語と英語が一対一で吹き込まれているCDを活用しよう。
●この方法で単語を覚えるためのお薦めの本
『速習英単語1200』晴山 陽一(ジャパンタイムズ)¥ 1,365
センター試験、英検2級、TOEICテスト600点レベルの語彙1200を12日間覚えるための単語集。覚えているかチェックするための様々な工夫がされているので、確実に覚えられる。CDは英語→日本語の形式。
もっと単語を覚えたいと言う人は、アルクから出ている『キクタン』を使ってみよう。アルク独自の語彙リストに基づき、本当に必要な語彙のみをレベル別に選び抜いており、basic・advanced・superの三冊シリーズになっている。これさえやれば、ボキャブラリーは完璧。なお、CDにはチャンツと呼ばれる音声が流れているので、多少好みが別れる。
『てのひら楽習 キクタンDS 【Basic】』
『てのひら楽習 キクタンDS 【Advanced】』



