仕事がデキる人の“捨てる英語術”
TOEICテストがダメなあの人が、仕事で英語をバリバリ使える理由

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10. 読むべきところを見極める

前回まではTOEICについての基礎知識を見てきましたが、今回からはリーディング、その中でも特に洋書を読むということについてみていきたいと思います。

このビジトレのサイトに来ている方の多くは、日ごろさまざまなビジネス書を読んでると思いますが、そのような方の中には日本語だけでなく英語で書かれたビジネス書を読んでみたいという方も多いのではないでしょうか。しかし、そうは思っていても、なかなか英語のビジネス書を読むのは難しいものです。

そのような方のために、今回「アメリカのビジネス書が英語でスラスラ読める」というDVDを作ったのですが、その中でも特に鍵となる部分をこれからブログで解説していきたいと思います。

さて、突然ですが、英語で書かれた本を読む上で必要となる力が二つあります。それが何かわかりますか?まずひとつは、英語で書かれた文章を正しく理解するための単語力と文法力です。では、もうひとつは何なのでしょうか?それは、どこを読むべきでないかを見極める能力です。

英語で文章を読むというと、どうしても一文を読むスピードと精度を高める訓練をしてしまいがちです。しかし、実際には、それと同じくらいどこを読むべきでないかを見極めることが大切です。

例えば、もともと英語を読むスピードが1の人が10の内容を読もうとすると10だけ時間がかかってしまいます。もしこの人が、単語や文法を覚えて読むスピードが2に上がれば、かかる時間は5になります。しかし、もしこの人がどこを読むべきでないかを判断して、読む内容を6にへらせれば、かかる時間は3になるのです。

そして大切なのは、英語を読むスピードを上げるのは大変だが、どこを読むべきでないかを見分ける力を身につけるのはそれほど大変ではないということです。まじめに英語を勉強したことのある方はわかると思いますが、英語を読むスピードを2倍にするというのは非常に大変です。それに対して、読むべきではないところを見抜く能力を身に着けるのは、それほど大変ではありません。コツさえつかめば、誰でもすぐにできるようになります。

また、英語は最初にテーマ、その後にそのテーマを説明するデータという形式で文章が進んでいきます。そのため、起承転結で話を進める日本語と比べて、英語はどこを読むべきでどこを読むべきでないかが非常に見抜きやすい構造になっています。また、書き手もこのテーマ→データという形式を守って文章を書くことを意識しているので、この構造を意識して読むか読まないかではかなり理解度に差が出てきます。

かくいう僕も、大学院に入ったばかりの頃は、このことを意識せずに文章を読んでいました。そのため、本を読むのに時間ばかりかかり、かつ英語を読むのにとらわれてしまい、なかなか内容を理解するところまで行きませんでした。

しかし、たまたまとったアカデミックライティングの授業で、ネイティブの書き手はこのテーマ→データという形式を意識して文章を書いているということを習って以来、文章を読むときにこの構造を意識するようにしました。すると、英語ではなく、内容に注目して英文を読めるようになり、英語を読む速度だけでなく理解度も上がりました。

英語のビジネス書を読みたいという方は、英語の文章を読む際に目の前の文章だけでなく、文章全体の構造がどうなっているか、とくにどれがテーマでどれがデータかということを常に意識して読むようにしてみてください。それだけで、読むスピードが変わってきます。


今週のまとめ
英語で本を読む際は、テーマ→データという形式を意識することで、読まなくていい部分をすばやく見つけ出すようにしよう。

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プロフィール

井上大輔(いのうえ・だいすけ)

大学院時代に英語講師を始め、現在は日米英語学院やELSなどで、学生から社会人まで様々な層に英語を教える。大学院卒業後、語学を使った起業を志し、その際に仕事で英語を使うということについて真剣に向かい合うようになり、その結果従来の「英語はできればできるほどいい」という考え方に対するアンチテーゼとしての「捨てる英語術」を思いつく。現在は、大学院時代の専門であったフランス語の語学参考書の執筆にいそしみつつ、ビジネスマンが洋書を効率よく読めるようになるためのプログラムを考案中。

・早稲田大学英文学科卒業、早稲田大学文学研究科仏文修士
・資格 TOEIC 980
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