仕事がデキる人の“捨てる英語術”
TOEICテストがダメなあの人が、仕事で英語をバリバリ使える理由

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2007年8月 バックナンバー

2007年8月29日

12.積極的なアウトプットの必要性

突然ですが、このブログを読んでる皆さんはTOEFLを知ってますか?TOEFLとは、アメリカに留学する学生の英語力を測定するためのテストです。もともとは、リスニング・グラマー・リーディングの3部門から構成されていたのですが、現在ではグラマーがなくなり、かわりにライティングとスピーキングが追加されています。

皆さんご存知のように、日本人の場合一般的にグラマーは得意ですが、ライティングとスピーキングといったアウトプットは非常に苦手にしています。そのため、新しいTOEFLはかなり日本人泣かせの試験となっています。

ところが、以前読んだTOEFLの入門者向けの参考書によると、TOEFLの平均点を世界的に見るとリーディングとリスニングのセクションよりライティングとスピーキングの平均点が高い国というのが結構あるそうです。

著者の分析によると、リーディングとリスニングでは自分のレベルを超えた英語と付き合わなければならないのに対し、ライティングとスピーキングでは、自分の英語力だけで十分対応できるから、アウトプットになれていればこういう結果も十分ありうるとの事でした。

この本を読んだときは、正直かなりの衝撃を受けました。僕自身日本で教育を受けたこともあって、ライティングとスピーキングの点数はリーディングとリスニングで取った点数の8割ぐらいになると思い込んでいたからです。

日本で勉強してると、まずインプットありきで、アウトプットはそのあとだという考え方になりがちです。たしかに、インプットは語学を習得する上で大切です。なぜかというと、インプットをすることによって、言葉の感覚が研ぎ澄まされるからです。

しかし、一方でインプットには、なんとなくですんでしまうという欠点があるのも事実です。例えば、何千回とみたことがあるはずの単語でも、いざ自分で書いてみると綴りがわからなくなってしまうという経験をした事がある方はかなり多いと思います。

文法にしても、知識としては知っていても、書いてみると書けないということはかなり多いと思います。例えば、僕は今TOEFLのライティングの授業を担当しているのですが、授業で書いてもらった答案の添削をしていると、かなりレベルの高い生徒でも3単現のSが正しく使えないのがわかります。

これは、インプットの場合、ある程度まで覚えていればあとは文脈によって解決できるのに対し、アウトプットの場合は体で覚えていないと正しく使うことができないからです。ですから、自分がインプットで覚えた表現を十分に使えるようになるためにも、日ごろから意識してアウトプットをするようにしましょう。

また、これは別の角度から見ると、アウトプットを行うことによって、インプットした内容がより効率的に見につくということでもあります。例えば、文法に関しても単に授業で習ってそれで終わりとするのではなく、ライティングやスピーキングと言ったアウトプットで使うことによって、より強固に見につけることが出来ます。ですから、勉強した内容の理解度を上げるためにも、アウトプットを積極的にするようにしましょう。

その詳しい方法論は、次回に書きたいと思います。

今回のまとめ
理解度を上げるためにも、積極的にアウトプットを行おう

2007年8月 8日

11.目次を読もう

突然ですが、皆さんはaudible(http://www.audible.com/)というサイトを知っていますか?audibleとは、オーディオブックのダウンロード販売を専門としたサイトで、現在アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・日本語などの様々な言語でサービスを展開しています。

僕は、このサイトのアメリカ版の会員になっていて、毎月一冊英語のオーディオブックをダウンロードしています。オーディブルは品揃えが豊富で、僕は小説やビジネス書など様々な分野のオーディオブックをダウンロードしているのですが、その中でも先々月にダウンロードしたEat That Frog!が英語を読むということを考える上で面白かったので、今回取り上げてみたいと思います。

この本の主張はいたって簡単で、「やらなければいけない仕事をすべてやる時間はない。だから、その仕事の中で一番重要なものだけを取り出して、それをまず最初に終わらせてしまおう。残りの仕事に関しては、余った時間でやればいい。」というものです。ちなみに、タイトルのカエルは、トム・ソーヤの冒険を書いたマーク・トゥエインの格言から来たもので、ここでは自分がやらなければいけない一番大切な仕事をカエルを食べることにたとえているわけです。

この本で面白いのは、仕事の生産性を上げるために、仕事の効率を上げるためのテクニックをマスターする方法ではなく、一番重要な仕事を見抜く方法論を紹介しているところです。仕事の生産性を上げるというと、どうしても仕事のスピードを上げるという方法に傾きがちですが、重要ではない仕事をスピードよくこなしていっても結局全体の生産性は向上しません。仕事の効率を上げるためには、大切だけれど後回しにしがちな仕事をきちんとこなしていくことこそが、大切だと筆者は主張しているのです。

そして、これは英語の本を読む上でもあてはまります。読まなければいけない本をすべて読んでいる時間はないのです。ですから、その本の中で一番重要なものだけを選んで、そこをまず最初に読み終えてしまう必要があります。残りの部分に関しては、時間が余れば読めばいいのです。

TOEICや英検といった試験の勉強をしているとついつい忘れがちですが、実際の本は試験で出題される問題の数百または数千倍の長さがあるのです。ですから、ちょっとやそっと資格試験の点数が上がったくらいでは、すらすら本が読めるようになるというわけには行きません。ほんとの意味ですらすら本が読めるようになるためには、TOEIC900ぐらいでは不十分で、SATというアメリカのセンター試験の英語で高得点が取れるぐらい英語を勉強した上で、自分が読みたい分野に関する基礎知識を見につける必要があります。

しかし、当たり前ですが、社会人になって英語を勉強している方でここまで英語の勉強に時間をかけられる人はほとんどいないと思います。ですから、ここで発想の転換をする必要があります。つまり、英語の読解能力を上げる訓練だけではなく、そもそもどこを読むべきかを感知する能力を磨く必要が出てくるのです。

さて、そのためには、具体的にはどうすればいいのでしょうか。いろいろ方法はあるのですが、一番お勧めなのは目次と索引をきちんと読むことです。英語の本を読むとなると、何も考えずに一ページ目から読み出してしまう方がいるのですが、これは最悪です。この方法だと、どれが大切でどれが大切でないのかがわかっていないので、全体を同じペースで読んでしまい結局自分にとって大切な部分を見過ごしてしまうことが多いからです。

効率よく本を読んでいくためには、最初に目次を読んで、どこら辺にどういう内容が書かれているのかを推測することが必要不可欠です。そして、その上で、索引を利用して、自分の興味があることが書かれている部分を見つけ出し、そこを丁寧に読んでいきましょう。そうすれば、全体の大きな流れ+自分が興味のある部分に関する具体的な記述をいっぺんに理解することができます。

その上で、さらにその本を読んでみたいと思うのであれば、本を読み続けられるようにしましょう。また、もしこの本は見込み違いだなと感じるようであれば、そこでやめてしまってかまいません。

よく見切り千両といいますが、本を読むうえでも、見切りをつけるのは非常に大切です。英語で書かれていると、どうしても内容的に優れていんじゃないかという錯覚に陥ってしまいがちですが、英語で書かれていても無意味な本は無意味です。単なる知的虚栄心で自分の時間を無駄に使うのではなく、内容のある読書をするようにしましょう。


本日のまとめ
読まなければいけない本をすべて読んでいる時間はない。重要な文章だけを選んで、そこさえ読めばいい。英語で書かれた本だから、すべて読まなければいけないという幻想にだまされるな。

2007年8月 1日

10. 読むべきところを見極める

前回まではTOEICについての基礎知識を見てきましたが、今回からはリーディング、その中でも特に洋書を読むということについてみていきたいと思います。

このビジトレのサイトに来ている方の多くは、日ごろさまざまなビジネス書を読んでると思いますが、そのような方の中には日本語だけでなく英語で書かれたビジネス書を読んでみたいという方も多いのではないでしょうか。しかし、そうは思っていても、なかなか英語のビジネス書を読むのは難しいものです。

そのような方のために、今回「アメリカのビジネス書が英語でスラスラ読める」というDVDを作ったのですが、その中でも特に鍵となる部分をこれからブログで解説していきたいと思います。

さて、突然ですが、英語で書かれた本を読む上で必要となる力が二つあります。それが何かわかりますか?まずひとつは、英語で書かれた文章を正しく理解するための単語力と文法力です。では、もうひとつは何なのでしょうか?それは、どこを読むべきでないかを見極める能力です。

英語で文章を読むというと、どうしても一文を読むスピードと精度を高める訓練をしてしまいがちです。しかし、実際には、それと同じくらいどこを読むべきでないかを見極めることが大切です。

例えば、もともと英語を読むスピードが1の人が10の内容を読もうとすると10だけ時間がかかってしまいます。もしこの人が、単語や文法を覚えて読むスピードが2に上がれば、かかる時間は5になります。しかし、もしこの人がどこを読むべきでないかを判断して、読む内容を6にへらせれば、かかる時間は3になるのです。

そして大切なのは、英語を読むスピードを上げるのは大変だが、どこを読むべきでないかを見分ける力を身につけるのはそれほど大変ではないということです。まじめに英語を勉強したことのある方はわかると思いますが、英語を読むスピードを2倍にするというのは非常に大変です。それに対して、読むべきではないところを見抜く能力を身に着けるのは、それほど大変ではありません。コツさえつかめば、誰でもすぐにできるようになります。

また、英語は最初にテーマ、その後にそのテーマを説明するデータという形式で文章が進んでいきます。そのため、起承転結で話を進める日本語と比べて、英語はどこを読むべきでどこを読むべきでないかが非常に見抜きやすい構造になっています。また、書き手もこのテーマ→データという形式を守って文章を書くことを意識しているので、この構造を意識して読むか読まないかではかなり理解度に差が出てきます。

かくいう僕も、大学院に入ったばかりの頃は、このことを意識せずに文章を読んでいました。そのため、本を読むのに時間ばかりかかり、かつ英語を読むのにとらわれてしまい、なかなか内容を理解するところまで行きませんでした。

しかし、たまたまとったアカデミックライティングの授業で、ネイティブの書き手はこのテーマ→データという形式を意識して文章を書いているということを習って以来、文章を読むときにこの構造を意識するようにしました。すると、英語ではなく、内容に注目して英文を読めるようになり、英語を読む速度だけでなく理解度も上がりました。

英語のビジネス書を読みたいという方は、英語の文章を読む際に目の前の文章だけでなく、文章全体の構造がどうなっているか、とくにどれがテーマでどれがデータかということを常に意識して読むようにしてみてください。それだけで、読むスピードが変わってきます。


今週のまとめ
英語で本を読む際は、テーマ→データという形式を意識することで、読まなくていい部分をすばやく見つけ出すようにしよう。